2023年卒大学生・大学院生の就職活動が本格化している。
新型コロナウイルスの拡大が一段落、「対面」での面接も復活し、企業側も過去2年間、思うようにできなかった若い人材確保に本腰を入れ始めたからのようだ。
3月中旬時点で早くも内定率は29%に達し、昨年を上回るペースで進んでいる。
理系・女性が、文系・男性より内定率高い
アフターコロナを見据え、企業の間でも新卒大学生採用の動きが加速している。時事通信(3月31日付)「就活、進む正常化 来春採用、対面回帰の動き」によると、2023年春の新卒採用に向け、大手企業では新型コロナ対策でオンラインに切り替えていた面接を対面に戻す動きが広がっているという。
同記事によれば、時事通信が行った主要100社の採用計画調査では、昨年(2021年)にオンラインだけで選考した35社のうち、3割超が最終面接などを対面に変更すると回答したそうだ。
時事通信は、「コロナ後の事業拡大をにらんで優秀な人材を囲い込むため、採用活動の正常化を進めて人柄を直接見極めようとしている」と、指摘している。
そんななか、リクルートの就職・採用関連の研究機関「就職みらい研究所」も2022年3月31日、2023年卒大学生・大学院生を対象にした就活状況を調べた「2022年3月18日時点 内定状況」を発表した。
それによると、就職内定率(大学院生を除く)は29.0%で、同じ時点の昨年(2022年卒対象)の22.6%に比べ、6.4ポイントも上回る早いペースだ=図表1参照。理系が34.8%と、文系の26.6%を8.2ポイントも上回っている。また、女性(29.9%)のほうが男性(28.1%)より内定率が高いことが目立つ。