男女平等への願いを込めて「より良い未来を切り拓くリーダーに」!
お茶の水女子大学の佐々木泰子学長は、ストレートな語り方で卒業生たちにジェンダー平等に向けて、その先頭に立つようアツいゲキを飛ばしている。
「私は皆さまがお茶の水女子大学で学ばれた知識や経験を基盤に、ご自身が好きなこと・したいこと、ご自分ができること、そして社会が皆さまに求めていることとしっかり向き合ってこれからの道を歩んでいただきたいと思っています」
「過去には、女性にとって結婚が『永久就職』と言われ、就職をしても結婚や出産を機に仕事を辞めて専業主婦になるという人が多くいた時代もありました。ところが今は結婚後も女性が仕事に就いている世帯が7割を占めいていて、もはや女性が仕事をし続けるのが当たり前の時代です」
「このように女性の社会進出が強く求められ、進んできた一方で、皆さまよくご存じのように日本のジェンダー平等は諸外国と比べていまだに大きく遅れています。政治、経済分野への女性の参画が少なく、特に管理職等重要な決断をする立場に就いている女性が少ないこと、理工系分野での女性の活躍が遅れていることが指摘されています。しかも男女には給与の格差さえ残っているところがあります」
つづけて高橋学長は、お茶の水女子大学の使命を強調するとともに、248人の卒業生にこう訴えかけた。
「お茶の水女子大学は、未だ女性の社会進出が困難であった時代、明治8年、1875年に女性のための日本初の高等教育機関『東京女子師範学校』として設立され(中略)その歴史を通して多くの同窓生が社会で活躍してきました。(中略)お茶の水女子大学は国立の女子大学として、リーダーシップを発揮できる女性の教育を使命としてきました」
「今日、本学を修了する皆さまには自信を持って、これまでになかった新しい視点や価値観を示し、国内外において、より良い未来を切り拓くリーダーとして、多様な分野で活躍し、社会の多様性と包摂、そして平等の実現に貢献していただきたいと心から願っています」