「株主優待はポイントでもらって商品に交換」が新しい! 「プレミアム優待倶楽部」 仕掛け人の「ウィルズ」杉本光生社長に聞く

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

個人株主の「電子化」は企業にとってもメリット

――個人株主のデータベースをつくりたいというアイデアから出発して、ポイント制の株主優待のアイデアを取り入れた、ユニークなサービスとなりました。一方で、「プレミアム優待倶楽部」を導入する企業側のメリットは何でしょうか。

杉本さん「一つには、コスト削減につながります。企業側は、株主に必ず送付する『招集通知』や『事業報告書』などの法定書類があり、これらの一通当たりのコストは数百円かかります。これは送料のほか、印刷費、各手数料を含めての金額です。株主の数だけ必要となり、多額のコストがかかります。これがネット上での送付に代替できれば、かなりのコストを圧縮できる計算です。なお、株主総会資料の電子提供制度が2022年9月に施行される予定があり、株主管理の電子化はホットな話題かと思います」
「IR-navi」トップページ
「IR-navi」トップページ
杉本さん「メリットの二つ目は、企業と株主の双方向のコミュニケーションができることです。企業側は、さきほどの法定書類などは『プレミアム優待倶楽部』と連携させている『IR-navi』を通じて配布できるうえ、情報発信やアンケート機能もあります。さらに、電子議決権の行使システムも備えているので、個人株主が議決権を行使しやすくなり、企業は個人株主の議決権の行使率を上げることにもつながるでしょう。
   この話に関連して、インターネットを介してならば、個人投資家もフェアな情報環境を整えられると思います。弊社では現在、個人株主が参加できるインターネット上での『バーチャル株主総会』のサービスも展開しています。新型コロナウィルスの感染防止策の一環としても好評でした。こうした場があれば、個人株主が、投資先の経営者の生の声を聞く機会が得られます。機関投資家との情報格差の解消につながると思います」

――今後の展望はいかがでしょうか?

杉本さん「法廷書類の電子化は法改正も控え、今後さらに電子化が進むと思います。そうした背景もあって、株主管理プラットフォームの『IR-navi』および『プレミアム優待倶楽部』をIR業務のデファクト・スタンダードツールにしていけたらと思っています。そのためには、導入企業社数を(2021年12月末現在の)71社からさらに強化し、それに伴って会員登録する個人株主数も増やしていけたらと思います。
   会社としては、『IR-navi』によって世界の機関投資家の情報を網羅できていますが、情報発信がまだ一方通行なのは課題です。そこでいま、『IR-navi』英語版も開発中です。これを世界中の投資家に使ってもらえる仕組みとして、世界の機関投資家と企業をインターネット上で結びたい。世界中のプロの投資家、世界中の個人投資家、上場企業が、ひとつのプラットフォーム上でつながるような世界を築けたらと思っています」

――ありがとうございました。

(会社ウォッチ編集部)

姉妹サイト