社内に眠れる「宝の山」顧客情報、すぐ活用を! 関係づくりの第一歩に...担当者メールアドレス知る手堅い方法〈その2〉(大関暁夫)

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   前回(社内に眠れる「宝の山」顧客情報、すぐ発掘を! 「オンライン営業」時代のいまこそ最大活用できる!〈その1〉)は、社内に眠っている過去の受注台帳や展示会などでの名刺交換データ等、休眠顧客情報の活用による「掘り起こしオンライン営業」の進め方について、その入り口作業の説明をしました。

   今回はその続編として、この情報整理に際して空欄情報の埋め方、とくに重要な相手先のメールアドレスの入手方法、またホームページ(HP)が見当たらない保留先の最終取捨選別法についてお話しします。

  • オンライン営業のテクニックとは
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意外と有効な「問い合わせフォーム」へのメール

   前回お話ししたとおり、まず眠っている社内情報と、ネット検索、HP調査で、新たな顧客台帳の必須記載情報「正式社名」「本社所在地」「業種」「電話番号」「窓口部署」「担当者氏名(当時の)」「メールアドレス」「直近受注時期」「直近受注内容」について、埋められる範囲で埋めます。

   そのうえで、オンライン営業でのポイントとなるメールアドレスが不明な相手先については、以下の手順を踏んでインサイドセールス部隊が、メールアドレスを入手すべく直接問い合わせをします。

   メールアドレスが分からない相手先に対する調査方法は、相手先ページの「問い合わせフォーム」から質問メールを送付する、というやり方です。各企業のHPには、たいてい「お問合せ」あるいは「問い合わせフォーム」という場所があります。その会社の製品をもっと詳しく知りたい、具体的な見積もりをしてほしいなどという場合に、直接問い合わせができるフォームです。ここから問い合わせをします。このフォームでの問い合せは、基本的にその受付窓口が担当部署につないでくれます。中小企業の場合には、トップや幹部社員にダイレクトで転送されるケースもあり、接触方法としてかなり有効です。その意味では、逆に失礼のないように、いきなり一方的なセールス口調は避けることも大切です。

   「問い合わせフォーム」に書き込む場合の基本は、まず何よりこちらの社名、部署、発信者名、連絡先を明確に記載することです。こちらの連絡先記載ですが、メールアドレスは当然ですが、先方の都合によってはメール返信よりも簡便に済ませられる電話を好む場合もあるので、一応こちらの直通電話番号をあわせて記載するのがベターです。次に問い合わせの文面上で重要なことは、「未関係ではない」「過去に取引がある」ということをしっかり伝えることです。初見でセールスメールと思われた場合、返信率は圧倒的に低下します。そこで以下のようなセールス色を抑えた文面で要望を伝え、返信を待つことにします。

「御社様から、以前〇〇業務に関するお取引をいただいております株式会社××の△△と申します。突然の連絡で失礼いたします。このたび弊社お客様サービス部の発足に伴い、PL法順守並びにアフターフォローサービスの拡充をはかるべく、お客様情報の整備補完をしております。つきましては、御社様の〇〇業務に関する現在のご担当部署並びにご担当者様のお名前をお教えいただきたくご連絡差し上げました。お忙しい折大変恐れ入りますが、御社ご担当部署様より弊社△△宛ご返信いただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。」

   ※PL法とあるのは、法関係順守の観点を入れ問合せの正当性が高める目的です。PL法はこちらが製造業の場合です。サービス業の場合には可能な各関連法の表記を検討します。

   さらに自社のHPのURLを記載して、こちらの素性を明らかにするのがマナーです。

大関 暁夫(おおぜき・あけお)
株式会社スタジオ02 代表取締役 企業アナリスト
東北大学経済学部(企業戦略論専攻)卒。1984年、横浜銀行に入行。現場業務および現場指導のほか、出向による新聞記者経験を含めプレス、マーケティング畑を歴任。全国銀行協会出向時には対大蔵省(当時)、対自民党のフロントマンも務めた。中央林間支店長に従事した後、2006年に独立。銀行で培った都市銀行に打ち勝つ独自の営業理論を軸に、主に地域金融機関、上場企業、ベンチャー企業のマネジメント支援および現場指導を実践している。
メディアで数多くの執筆を担当。現在、J-CAST 会社ウォッチ、ITメディア、BLOGOS、AllAboutで、マネジメント記事を連載中。
1959年生まれ。
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