事務職辞めたいと思うときランキング! 3位「仕事多すぎ」、2位「目の疲れ・肩こり・腰痛の体調不良」...では、1位は?

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   どんな会社にも必ず必要な仕事...それは「事務」だ。オフィスワークの花形でもある。

   しかし、実際にやってみると、予想外の苦労があったり、自分には向いていないことが分かったりして「辞めたい」と思う人が少なくないという。転職支援サービス「ビズヒッツ」(三重県鈴鹿市)が2022年3月24日、「【事務職を辞めたいと思うときランキング】男女500人アンケート調査」を発表した。

   どういう人が向いていなくて、どんな時に辞めたくなるのだろうか。

  • ほかの仕事をしたてみたい!(写真はイメージ)
    ほかの仕事をしたてみたい!(写真はイメージ)
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「毎日単純作業で変化がなく...」

   調査結果によると、事務職をしている人に「どんなときに事務職を辞めたいと思うか」を聞くと、ダントツの1位は「仕事が単調・やりがいを感じないとき」だった=図表1参照。具体的にはこんな意見があがっている――。

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(図表1)事務職を辞めたいと思うときベスト10位(ビズヒッツ作成)
「毎日単純作業で変化がなく、働いている目的や楽しみが見出せない」(40代・男性)
「ルーティンワークを毎日やっていると、自分が何も成長できていないのではと感じてしまう」(40代・男性)
「単純作業を毎日繰り返しやっていて、自分じゃなきゃいけないわけでもないし、私が辞めても誰も止めないだろうし、誰も困らないだろうなとふと思う(30代・女性)

   事務職は、書類の作成や作業の進行方法、スケジュールなど、ある程度仕事の「型」が決まっているものだ。そのため、入社当時には難しかったことが業務に慣れて自分なりのやり方が確立されると、ルーティンワークになってしまうことが多い。

   それは成長の証であり、喜ぶべきことなのだが、向上心のある人や仕事ができる人ほど「つまらない」「むなしい」と感じてしまうようだ。

   事務の仕事はほとんど机に座りっぱなしの作業が多いため、2位に「眼精疲労・肩こり・頭痛・腰痛などの体調不良を感じたとき」がランクインした。

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事務の仕事は目が疲れる(写真はイメージ)
「眼精疲労や肩凝り・首凝り・頭痛がすごくて、パソコン画面やiPhone画面すら見たくなくなる時がある」(20代・女性)
「肩から首から頭までひどく痛む時は、事務職をやめたくなる」(20代・女性)
「マウスで手が痺れて感覚がなくなり、肩や首の痛みが薬やマッサージでも治らないことがある」(30代・女性)

   仕事の多くがデジタル化した現在、一日中パソコン作業をしている事務職の人が多い。眼精疲労や肩こり、頭痛、腰痛は事務職の「職業病」と言ってもいいかもしれない。「事務職をしてから視力が落ちた」という人も年齢を問わず目立った。体の不調の原因が分かっているだけに、「このまま続けていいものだろうか」と不安を感じるようだ。

電話取り、お茶出し...「名もなき雑務」も多い

   3位は「仕事が多い」ときだ。こんなケースが挙げられている。

「山のような書類を長時間、処理させられる」(40代・男性)
「とにかく忙しい。営業の人が取ってきた仕事を丸投げされて、手伝ってももらえないのでどんどん仕事がたまる」(30代・女性)
「退勤時間間近に、今日中に処理しなければいけない膨大な書類が回ってきたりする」(20代・男性)

   総務、人事、経理などの事務職には、月末、決算、締め日などに仕事量がラッシュになり、「休憩する暇もないほど忙しい」「残業が続く」といった状態になる人が多い。仕事が特定の日や時間に集中しないよう調整できればいいのだが、社内事情や取引先との関係で決まるため、自分でコントロールしにくいのがツライところだ。

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月末、締め日など仕事のラッシュ時期は残業が続くことも(写真はイメージ)

   さて、事務職ならではの悩みとして、6位に「雑用が多い」という理由がランクインしたことが注目される。こんな例が紹介されている。

「パソコンスキルを評価されて事務職に採用されたのに、なぜこんな雑用をやらないといけないんだろうと嫌になる(20代・女性)
「雑務がすべて女性事務員へ回ってくるという暗黙のルールがある(40代・女性)
「社内の御用聞きみたいな仕事をしないといけないとき」(30代・女性)

などと、とくに女性からの不満が多かった。会社の風土にもよるが、規模の小さい会社では、電話取り、お茶出し、コピー取り、お使い、掃除などが「事務職の仕事」になりがちだ。

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電話取りはなぜ女性?(写真はイメージ)

   J‐CASTニュース会社ウォッチでも、2020年5月14日付で「お茶出し、電話取り、おみやげ配り...職場の『名もなき雑務』をなぜ女性がやらなければいけないの? ネットで大反響! 専門家に聞いた」という記事で、この問題を取り上げたことがある。

   この記事では、主に女性が担わされることが多い「名もなき雑務」の中には、「観葉植物の世話」「トイレ(男女とも)の掃除」「給湯室の片付け」「シュレッダーのゴミ捨て」「お中元・お歳暮の頂き物や出張・帰省のみやげ物の仕分け」「ケーキや果物の切り分け」などがある、と話題にした。なかには、「毎朝の上司へのコーヒー淹れ」がルーティンワークになっている、という会社もあった。

   こうした仕事は、「縁の下の力持ち」だから評価の対象にならないことが多い。そこで、今回の調査結果にある8位「楽な仕事と思われている」、9位「評価されない」、10位「電話応対がイヤ」がランクインすることも当然かもしれない。

転職するなら...人と関わる仕事?一人時間持てる仕事?

   だからだろうか、こうした悩みを抱える事務職をしている人に、「転職するとしたらどんな仕事をしてみたいか」を聞くと、1位は「接客・販売」、2位には「営業」、4位に「IT・クリエイティブ職」が入った=図表2参照

   コメントを見ると、「人との関わりをもてる」「仕事に裁量がある」「評価や成果がわかりやすい」など、現在の事務職での不満を解消できる職業が選ばれていることがわかる。

   一方、職場の人間関係などに不満を感じている人からは、「フリーランス・在宅ワーカー」「工場・倉庫作業」「ドライバー」のような一人時間の持てる仕事が選ばれた。いずれにしろ、「事務職」とは真逆の仕事をやりたい人が多いらしい。よほど、事務の仕事が合わなかったのだろうか。

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(図表2)事務職の人がやってみたい仕事(ビズヒッツ作成)

   調査は事務職をしている人を対象に2022年2月12日~20日まで、インターネットでアンケートを行った。500人(女性361人・男性139人)から有効回答を得た。

(福田和郎)

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