電話取り、お茶出し...「名もなき雑務」も多い
3位は「仕事が多い」ときだ。こんなケースが挙げられている。
「山のような書類を長時間、処理させられる」(40代・男性)
「とにかく忙しい。営業の人が取ってきた仕事を丸投げされて、手伝ってももらえないのでどんどん仕事がたまる」(30代・女性)
「退勤時間間近に、今日中に処理しなければいけない膨大な書類が回ってきたりする」(20代・男性)
総務、人事、経理などの事務職には、月末、決算、締め日などに仕事量がラッシュになり、「休憩する暇もないほど忙しい」「残業が続く」といった状態になる人が多い。仕事が特定の日や時間に集中しないよう調整できればいいのだが、社内事情や取引先との関係で決まるため、自分でコントロールしにくいのがツライところだ。
さて、事務職ならではの悩みとして、6位に「雑用が多い」という理由がランクインしたことが注目される。こんな例が紹介されている。
「パソコンスキルを評価されて事務職に採用されたのに、なぜこんな雑用をやらないといけないんだろうと嫌になる(20代・女性)
「雑務がすべて女性事務員へ回ってくるという暗黙のルールがある(40代・女性)
「社内の御用聞きみたいな仕事をしないといけないとき」(30代・女性)
などと、とくに女性からの不満が多かった。会社の風土にもよるが、規模の小さい会社では、電話取り、お茶出し、コピー取り、お使い、掃除などが「事務職の仕事」になりがちだ。
J‐CASTニュース会社ウォッチでも、2020年5月14日付で「お茶出し、電話取り、おみやげ配り...職場の『名もなき雑務』をなぜ女性がやらなければいけないの? ネットで大反響! 専門家に聞いた」という記事で、この問題を取り上げたことがある。
この記事では、主に女性が担わされることが多い「名もなき雑務」の中には、「観葉植物の世話」「トイレ(男女とも)の掃除」「給湯室の片付け」「シュレッダーのゴミ捨て」「お中元・お歳暮の頂き物や出張・帰省のみやげ物の仕分け」「ケーキや果物の切り分け」などがある、と話題にした。なかには、「毎朝の上司へのコーヒー淹れ」がルーティンワークになっている、という会社もあった。
こうした仕事は、「縁の下の力持ち」だから評価の対象にならないことが多い。そこで、今回の調査結果にある8位「楽な仕事と思われている」、9位「評価されない」、10位「電話応対がイヤ」がランクインすることも当然かもしれない。