読み手を意識した「ベネフィット」を盛り込み、読みたくなる文章を!【尾藤克之のオススメ】

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

ベネフィットがあると、わかりやすくなる

   ほかのケースも考えてみましょう。

○天然セラミド配合
このように書かれている美容液は多いと思います。おそらく、これだけでは伝わりません。文章にするなら、次のようにしたら印象が変わると思います。

<修正例>
○美容液には、天然セラミドが配合されています。高い保湿効果が期待でき、敏感肌にも安心です。
○タウリン1000ミリグラム配合
ドリンク剤のCMでよく見るコピーです。タウリンの働きや意味について理解している人がどれほどいるのでしょうか。なんとなくよさそうですが、文章として伝えるには不十分です。

<修正例>
○このドリンク剤には、タウリンが1000ミリグラム配合されています。タウリンには、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす、などの働きがあるとされています。
○副業解禁
ある会社で、総務部から全社員に「副業解禁」の通達がありました。しかし、社員の反応はイマイチです。なぜでしょうか。また、どのようにすれば伝わるのでしょうか。

<修正例>
○当社では副業を解禁します。副業解禁によって、収入が増えると、欲しい物も買えるようになります。なお、会社への報告は必要ありません。

   「ベネフィットとはどういうものか」「今、どのようなベネフィットが注目されているか」を知りたいなら、書店に行くといいでしょう。トレンドがつかめるはずです。ベネフィットが明確だと、その商品のメリットによってもたらされる効果が明らかです。相手も「これを使ったらこうなる」とイメージしやすいため、行動を促しやすくなります。

   わかりにくい文章はミスを誘発します。ミスはトラブルに直結し、その頻度が高まれば、信頼関係に亀裂が入ることも考えられます。ウィズコロナにおいて、文章力は「ライバルから抜け出す重要なスキル」になると確信しています。

(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
姉妹サイト