コロナ禍での若手育成「リモート研修」でわかったこと パーソルテンプスタッフ人事本部長/人事戦略部長に聞く(前編)

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2年目研修受講者の8割は「対面でよかった」

「リモート研修で、学びの理解が浅くなったという反応はほとんどありません」と星野さん
「リモート研修で、学びの理解が浅くなったという反応はほとんどありません」と星野さん

――たしかに、そういう些細なやり取りから、新入社員も気づくことがありますし、人事のみなさんも彼らのおかれている状況や気持ちを汲み取ることができるでしょうからね。

星野さん「まさに、そうです。リモート研修の場合(リモート取材でもそうかもしれませんが)、必ず1対1の関係性になりますよね。ウェブ会議のシステムを通じて関係者が同席していたとしても、横の会話ってほとんどできません。リモート研修の難しさは、そこにあると思いました。
また、入社して間もない時期はいろいろ質問したいこともあるでしょう。それも、全員が関心を持つ内容ばかりではなく、ちょっとした疑問も聞いてみたい。これなどはコロナ前なら、休憩時間を使って気軽にできることでした。リモート研修では、そのあたりがフォローしにくかったですね。それだけに、対面でのコミュニケーションを大事にしたいなとあらためて思いました」

――なるほど。対面方式の研修、リモート研修......もしかしたら、これからはそれぞれ必要なのかもしれませんね。研修を成功させるためのポイントはなんでしょうか。

星野さん「参考になりそうな話として、リモート研修になったからといって、学びの理解が浅くなったという反応はほとんどありませんでした。そして、リモート研修中心だった2年目社員が、対話の多い対面での研修を体験してみたところ、約8割は『対面でよかった』というアンケート結果でした。 つまり、どういうことが言えそうかというと、学びの質が重要なインプットが必要な研修はリモートでも問題ない。しかし、自身の考えを深めていくタイプのマインド系の研修は対面方式のほうがいい、ということだと思います。
もうひとつ、研修は『学びの場』であると同時に、『つながりの場』だと実感しました。どうしてもリモート研修では、つながりが薄れてしまう......。そこをどう演出するかは、人事側の腕の見せ所ですね。ちなみに、リモートにするか対面で実施するか、直前まで決まらないということはよくある話。両にらみで準備するのは大変だと思うので、研修の内容やテーマごとに、リモートか対面か事前に決めておくとよいでしょう」

   今回の<前編>では、パーソルテンプスタッフの社員研修スタイル、リモート研修、対面研修それぞれのメリットが見えてきた。<後編>では、社員育成のあり方を聞く。

   <コロナ禍で本当に大切な「社員研修」が見えてきた! パーソルテンプスタッフ人事本部長/人事戦略部長に聞く(後編)>につづきます。

(会社ウォッチ編集部)

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