すべての商談をオンライン化することは望まない
現在、「80~100%(オンライン商談メイン)」と答えた人は、大企業(10.4%)も中小企業(8.6%)も10%前後だったが、該当する回答者を抽出して、理想の割合を割り出したところ、「80~100%(オンライン商談メイン)」を引き続き理想とする割合は約半数で、残り半数は、今よりも対面商談を増やしたい意向があることがわかった。
外出自粛が長引く中にあっても、営業活動は対面をメインに考えている人が少なくないとみられる。「今よりオンライン商談の割合を増やしたい」とのニーズはあるものの、すべての商談をオンラインにしたいニーズは少なく、バランスのいい割合を模索しているようだ。
新型コロナウイルスの流行前は、対面商談がメインだった人からすると、オンライン商談に課題を感じる部分が少なからずあると考えられる。その半面、もともとオンライン商談を積極的に取り入れていた企業はオンライン商談のほうがむしろ快適である様子もうかがええる。
では、どのようにオンライン商談を進めれば効率的にこなせるのか、「オンライン商談のコツ」について、商談前・商談中・商談後にカテゴライズして分けて聞いたところ、次のような声があった=下記の図参照。
<商談前>
「事前に内容と商談時間の上限を決めておくようにしている」(人材サービス、従業員規模500~999人)
「事前にアジェンダを相手に伝えること。PowerPointなどの活用」(製造業、5000人以上)
「その日話すことを簡単でも良いから資料化しておく」(不動産業、2000~2999人)
<商談中>
「アイスブレイクを入れるとスムーズに商談に入れることが多い」(その他、300~499人)
「カメラの前に商品を置くスペースを確保する」(製造業、50人未満)
<商談後>
「リモートでのコミュニケーション不足からの、誤解解消のため、デジタル議事録の共有化を実行」(情報通信、5000人以上)
「会議録画と議事録の照合、議題の解決宿題などの期日設定と 継続会議議題は次回の開催日を会議終了時に決定すること」(卸売業・小売業、100~299人)
オンライン商談を増やしたい一方で、「オンライン商談の難しさ」を感じており、ディップは「もし、オンライン商談に課題を感じているのであれば、自身の営業スタイルとすり合わせながら、いずれかのコツを取り入れると解決の一歩になるかもしれません」と指摘する。
なお、調査は2021年12月1日~3日に実施。全国の22~69歳の男女で、正社員かつ法人営業部門に所属(経営者・役員を含む)する大企業(従業員300人以上)と中小企業(300人未満)が対象。サンプル数h1000人(大企業が500人、中小企業500人)。