夫は主婦を「お世話係」と混同している?!
――また一方で、「投稿者は主婦と名乗っているが、株で稼ぐ投資家だ」というような指摘もありました。
川上さん「主婦という言葉から受けるイメージは、人それぞれだと思います。主に家事育児を担当して、家を切り盛りする人という意味でとらえ、投稿者さんご自身もそう名乗っているならば、主婦でよいのだと思います。しかし、投資や役員の活動があることから、労働時間は短いとしても、専業主婦というよりは兼業主婦に該当するのではないでしょうか。
人には家庭や社会のさまざまな場で、それぞれの役割があります。また、自分に合う働き方も人それぞれです。専業主婦であることも、主婦業をしながら投資などで稼ぐことも、当然ながら、それぞれ尊重されるべきだと思います」
――投稿者が家事を外注したり、酒を買っていなかったりしたことに「主婦のくせに」とイヤミをいう夫に対して、「もっと自分(夫)も家事をするべきだ」という批判も多かったです。
川上さん「投稿者さんは日ごろ家事育児全般をこなしていて、十分な収入も得ていますし、たまに家事を外注することが問題だとは思いません。しかし、夫には夫の理想とする妻の姿や家事のあり方があるのかもしれません。また、夫なりの将来設計があり、家事の外注などに極力お金を使ってほしくない、と考えている可能性もあります。
一方、投稿者さんにも夫に求めたい姿があり、お金の使い方に対する考えもあるのだと思います。そこに、夫婦間の認識のズレがありそうです。一度腰を据えて、目線合わせをする必要があるのではないでしょうか。
夫は主婦を『お世話係』と混同している可能性があります。家の中を切り盛りすることと、家族(この場合、夫)の行いや希望を手助けすることは、本来同じではないはずです。たとえば、夫が脱いだ服が床の上に置きっ放しになっていたら、それを片付けるのも主婦の役目なのでしょうか? 夫の役目のはずですよね。そうでなければ、子どもたちに部屋を片付けなさい、と注意することもできませんから。
自分のことは自分でするのが基本で、お酒などの嗜好品の購入も同様です。世の妻が、夫が脱ぎっ放しにした服を片付けるのは、主婦だからではありません。単なる親切心か、そこにあると邪魔だからです。もし夫が妻に『お世話係』を要求しているのであれば、そこまでする必要があるのかどうか、ご夫婦でよく話し合うべきです」