社長の高齢化が止まらないニッポン! もしかして、経営者も「45歳定年制」もうけるべき?

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半世紀ぶり倒産減少なのに、後継者難倒産「最多」のナゾ

   J‐CASTニュース会社ウォッチ編集部では、調査を担当した帝国データバンク情報統括部の旭海太郎(あさひ・かいたろう)さんに、社長の高齢化が止まらない理由についてさらに詳しく聞いた。

――社長の高齢化が止まらない一番の理由は何でしょうか。社会全体の高齢化もあるのでしょうか。

旭海太郎さん「日本の企業の大半は中小企業で、世代交代と事業継承が進まないことです。ようするに後継者が見つからないため、高齢になっても現職にとどまっているのです。社長の年齢別に調べると、60代で約半数、70代で約4割、80代以上で約3割が、後継者がいないと答えています。これは大変な事態です。
私たちは今年1月にも『社長の後継ぎがみつからない...後継者がおらず倒産した企業、2021年は過去最多を更新』というリポートを発表しました。
そのなかでも述べていますが、実はいま、倒産する企業がものすごく減っていることをご存知ですか。コロナ禍2年目となった2021年の倒産件数は全国で6015件。これは前年(2020年)より23.0%ポイントも減っており、1966年以来、過去3番目に低い水準です。なんと55年ぶりの『歴史的な低水準』なんですよ」

――企業にとってはめでたいことですね。

旭さん「ところが、そうはいえません。倒産が減ったのは、コロナ対策として官民金融機関が行った、いわゆる『ゼロゼロ融資』に代表される積極的な資金供給策や補助金などのおかげです。
一方で、後継者難による倒産だけはハイペースで増え続けており、2021年には466件(全体の倒産の7.7%)と、過去最多を記録しました=図表3参照。全体の倒産が半世紀ぶりの記録的な減少となっているのに、跡継ぎがいないために倒産する企業が過去最多を記録するって、異常ではないですか」
(図表3)後継者難倒産の件数が過去最多に(帝国データバンクの作成)
(図表3)後継者難倒産の件数が過去最多に(帝国データバンクの作成)

――たしかにおかしな話ですね。

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