ネクステージの平均年間給与、業界最大手より高いかも?
ネクステージの平均年間給与(単体)は、一時減少した期間があったものの、2021年11月は2期前と比べて22万円増の540万円に。平均年齢29.8歳、平均勤続年数2.8年も増加傾向にあり、社員の定着率が上がっていることがうかがえます。
中途採用の求人広告によると、営業系総合職(販売/買取)の給与は、みなし残業代42時間分を含めて月給23~32万円。賞与は年2回支給で、入社1年目の平均年収は「500万円以上可能」とされています。
これに加えて、月間販売台数に応じたインセンティブ(成功報酬)が支給されます。インセンティブの平均額は、全営業で月15.5万円、トップセールスですと月150万円以上稼ぐ人もいるようです。
ちなみに、ライバルIDOMの平均年齢(2021年2月期・単体)は32.3歳とネクステージより高く、平均勤続年数(同)は5.5年と2倍近く長いですが、平均年間給与(同)は472万1766円とネクステージを下回っています。
ネクステージの取締役7人(社外取締役を除く)の報酬などの総額は2億9900万円です。代表取締役会長は、同社の前身である有限会社オートステージヒロタを創業した広田靖治氏(48歳)。代表取締役社長執行役員は、競合のビッグモーター出身の浜脇浩次氏(52歳)です。
◆「2030年売上高1兆円」に向けて採用育成強化
ネクステージが2022年1月に公開した「中期経営計画」によると、ネクステージは「2030年ビジョン」として「売上高1兆円、営業利益率9.0%」という高い目標を掲げています。
この達成に向けて、販管費率を14.0%に抑え(直近15.2%)、売上総利益率も23.0%(同20.0%)に改善。管理顧客数も300万人(同50万人)に拡大していくことが目標に掲げられています。
このほか、店舗数を2022年11月期までに56増やし238まで伸ばす予定で、採用方針として「人材獲得と離職防止」を掲げています。平均年間給与が業界最大手のIDOMより高く設定されているのも、これらの方針に沿ったものといえるでしょう。
ネクステージの株価は2500円前後で推移しています。2020年春のコロナ禍ショックを除けば、安定した右肩上がりの上昇を続けており、2021年1月20日の1275円から2022年1月17日の3200円まで、1年で2.5倍増を記録しています。
(こたつ経営研究所)