子どもの学力や学歴は「教育費次第で決まる」6割超の親が実感

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   勉強のできる、賢い子どもが多く集まる「いい学校」に通うためには、教育費のかけ方がモノをいうらしい。

   「子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まると感じる」――。この考えに「あてはまる」と答えた親は、「非常にあてはまる」の14.6%と「ややあてはまる」の48.1%を合わせた62.7%にのぼることが、ソニーフィナンシャルグループ(FG)の「子どもの教育資金に関する調査2022」でわかった。2022年3月8日の発表。

   6割を超す親が、「教育費の多寡は子どもの学力や学歴に強い影響を及ぼす」と実感している。その半面、調査からは親が子どものために教育費の捻出に努めているようすがうかがえる。

  • 子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まる!?(写真はイメージ)
    子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まる!?(写真はイメージ)
  • 子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まる!?(写真はイメージ)

小学生から社会人までの教育資金は平均1377万円!

   調査によると、「老後の備えより子どもの教育費にお金を回したい」という考えに、「あてはまる」と答えた親は59.3%。「早期の知育や英才教育は子どもの将来のために重要だ」との考えには66.8%が「あてはまる」と答え、老後の備えよりも教育費を優先したい親や、子どもの将来を考え早期教育という先行投資を重視している親が多いことがわかった。

   また、「スポーツや芸術の習い事よりも学習塾に教育費をかけたい」との考えに、「あてはまる」と答えた親は40.9%と半数未満で、学習塾よりも習い事にお金をかけたい親が多数派となった。

   そんな中でも、大学などへの進学では「費用を抑えることよりも、子どもの希望の実現を優先したい」と答えた親が8割超にのぼった。すべての回答者(1000人)に、子どもの大学など(大学・短期大学・専門学校)への進学に関する意識について聞いたところ、「多少費用がかさんでも進学させたい」と答えた親は84.5%。「費用がかさむなら進学させなくてもよい」は15.5%だった。

   子どもの大学の入学金・授業料等の費用については、「費用にこだわらず子どもの希望を優先させたい」と答えた親が77.1%、「費用が極力抑えられる学校を選択させたい」が22.9%だった。

   子どもが進学先を選択するシーンでは、入学金・授業料などの費用の多寡で進路が制限されることなく、子ども自身の希望の実現を優先できるように後押ししたいと考える親が多いようだ。

   ソニーFGによると、未就学児の親(248人)に、「子どもが小学生から社会人になるまでに、教育資金はいくらくらい必要だと思うか」聞いたところ、「1000万円~1400万円くらい」(34.2%)に回答が集まり、平均予想金額は1377万円となった。

   平均予想金額を過去の調査と比べると、2020年の1381万円、21年の1266万円と昨年から111万円増加。平均予想金額は2020年から21年にかけて大幅に減少したが、今年は2年前の20年と同じ水準となった。

   また、高校生以下の子どもの親、または予備校生・浪人生の親(750人)に、「子どもの進学費用のための備えとして、一人あたり月々いくらくらい支出しているか」聞いたところ、29.1%が「0円」と回答。最も多かった。「1万円~1万4999円」の17.2%や「2万円~2万9999円」の18.8%、「3万円以上」は16.9%だった。平均支出金額は月々1万5690円。

   平均支出金額の推移を比べると、2019年は1万7474円、20年が1万5776円、21年が1万4189円で、昨年までの2年連続減少から今年は増加に転じた。

コロナ禍で親の教育資金への不安が高まった

   一方、「教育資金の備え」をみると、「(備えが)増えた」が42.1%、「減少」が57.9%だった。コロナ禍による家計の状況を変化ごとにみると、「減少」と答えた親のうち、家計が悪化した親は70.3%と、家計が改善した親(34.6%)と比べて35.7ポイント高くなった。ソニーFGは、家計の悪化が教育資金の準備状況に影響していると考えられるという。

   また、「教育資金に対する不安」を聞くと、「(不安が)増えた」が70.8%、「減少」が29.2%だった。コロナ禍でも、教育費は増える傾向にあり、家計の悪化や教育費の増加によって教育資金が不足することを懸念している親がいるのではないか、とみている。

   ソニーFG金融市場調査部のシニアエコノミスト、渡辺浩志氏は「コロナ禍で所得の先行きが見通しづらくなり、教育資金への親の不安が高まったことがうかがえます。しかし、家計の厳しさとは裏腹に、親の半分超が『子どもの教育費を増やした』と答え、7割近くが『コロナ収束後は子どもの教育費を増やしたい』と考えています。多くの親が、子どもの長い人生にとって教育はかけがえのないものであると考え、出費を惜しまない姿勢がみられます」と、子どもの幸せを願う親心が垣間見えるという。

   なお、調査は2022年1月28日~31日に実施。有効回答は1000サンプルで、内訳は親の性別×子の性別×子の通う学校(未就学、小学校、中学校・高校、大学・短期大学・専門学校・予備校の16分割)別にほぼ均等になるように抽出。子どもの教育や教育費に関する内容について、自身の考えや状況がどの程度あてはまるかを聞いた。

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