朝目覚めてからの3時間は「脳のゴールデンタイム」!
本書ではまず、「仕事と時間術」に1章割いている。会社員なら、やるべきことをリストアップして、優先順位をつけてから着手するのが基本だ。優先順位は、「緊急性」と「重要度」を軸に決め、緊急性と重要度が最も高い仕事を優先する。
ToDoリストを書き出している人も多いだろうが、タスク管理の方が大切だ。ToDoリストは一目で見ただけでは優先順位がわからないため、何から取り掛かるのかをあらためて組み立てなければならず、時間のロスになる。一方、タスク管理は期限もいつやるかも決まっているから、目標達成率も上がる。
タスクは1~5年の長期目標を設定、1週間~1か月の短期目標に落とし込む。最後に、目標達成に向けたモチベーションを維持し、長期目標のステップとなる「中期目標」を決めるのがコツだ。
そのうえで、タスクの管理のためガントチャートを作り、仕事を「見える化」することを勧めている。エクセルで自作するほか、ガントチャートアプリは使いやすいだろう。
一方で、世界的ベストセラー「7つの習慣」で紹介されている「時間管理のマトリックス」でいう「緊急ではない、重要なこと」に取り組むことが、やはり重要だ。それらを放っておくと、やがて「緊急性が高く、重要度も高いこと」になってしまうからだ。緊急性が低いうちにスケジュールに組み込み、着手していくことが大切だ。
「緊急ではない、重要なこと」に取り組むうえでは、いつ、何をするかで仕事の成果が変わる。効率的な仕事の割り振りをするためには、1日の仕事を配分しよう。1時間単位ではなく、15分単位で区切るのがベストだという。人間の集中力は1時間続かないためだ。
朝目覚めてからの3時間は「脳のゴールデンタイム」と呼ばれるそうだ。
集中力が続く午前中は30分、45分かかる仕事をする。30分ごとに5分休憩するのが理想だ。昼食後は、難易度の低い仕事をする。食事の後は眠りなりやすいので、昼間のパフォーマンスを上げるには質のよい睡眠が必須だ。また、夕方4時から夕食までの時間は再び脳が活発になるので、集中タイムを作り、一気に仕事を終わらせたい。