ロシア軍がウクライナに侵攻して10日が過ぎた。停戦協議がはじまっているものの、両国の隔たりは大きく、ロシア軍が欧州最大の原子力発電所であるザポロジエ原発を攻撃したことに、欧米日に動揺が広がっている。
そうしたなか、2022年3月4日からは北京冬季パラリンピックが開幕(13日までの10日間)。国内では、新型コロナウイルスの変異株、オミクロン株の感染拡大の影響がくすぶり、東京都や愛知県、大阪府、京都府など18の都道府県でまん延防止等重点措置が21日まで延長されている。
暗い話題ばかり。どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 強まる世界経済の悪化懸念
日経平均株価予想レンジ:2万5500円~2万6500円
2022年3月4日(金) 終値 2万5985円47銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、引き続き神経質な展開か。
前週の日経平均株価は、大幅に続落して3週続落となった。週末には、ロシア軍がウクライナにある欧州最大の原子力発電所であるザポロジエ原発を攻撃し、火災が発生したことでリスク回避の動きから日経平均株価は2万6000円を割り込んで取引を終えた。
今週の日経平均株価は、ウクライナ情勢を巡り、引き続き神経質な展開となりそうだ。ロシア軍が原発を攻撃したことは、市場でも大きな衝撃を受けた。停戦協議が進められているとはいえ、目立った進展はなく、引き続きウクライナ情勢が相場を左右することになりそうだ。
加えて、先進国によるロシアへの経済制裁によって、世界経済が悪化する懸念が強まっており、注意が必要だろう。15~16日に開催される米FOMC(米連邦公開市場委員会)で、米国の利上げが決定する見込みだが、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長が議会証言で、現時点で0.5%の大幅な利上げに否定的な姿勢を示したことで、米国の金融政策については予想を覆す結果にならない限り、相場の材料とはならないだろう。