新東名高速道路、9割完成へ 神奈川県の伊勢原大山~新秦野ICが4月16日開通

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最高速度120キロ引き上げでも事故は増えていない

   東名が静岡県内の駿河湾沿いを走るのに対し、新東名は静岡県内の内陸部を走っているのが特徴だ。これは東海地震など大規模災害が予想される静岡県内で、津波などの被害を回避する狙いがある。

   東名は神奈川と静岡県境付近の山間部は箱根の外輪山を縫う形で、多数のカーブが続く。最もきついカーブは最小曲線半径300メートル(R=300)で、クルマ好きには面白い区間だが、初心者のドライバーには緊張を強いる。このためこの区間の制限速度は通常の時速100キロから80キロに抑えられている。

   これに対して、新東名は「東名に比べてカーブと勾配が緩やかなのが特徴」(NEXCO中日本)という。

   新東名の設計速度は時速120キロだが、1990年に新東名について議論した政府の道路審議会基本政策部会は「諸外国の設計速度、規制速度、アウトバーンの走行実態等からみて、今後さらに走行性、安全性等に関する調査研究の集積等の条件が整えば、乗用車については時速140キロ程度が実現可能であることから、これらの速度での安全性についても十分配慮しておく必要がある」と指摘した。

   このため新東名は「時速140キロを担保する構造」とされている。日本の高速道路ではこれまで時速100キロが上限だったが、新東名で120キロが実現したのは、構造上は140キロまでの余裕があるからだろう。

   東名に比べ、緩やかなカーブと勾配に加え、車線や路肩の幅員を広く設定した効果は大きい。

   事実、新東名は最高速度を120キロに引き上げても事故は増えていない。NEXCO中日本によると、新東名の事故率は東名などNEXCO中日本管内の高速道路の平均値と比較して事故件数で約36%、死傷事故件数で約45%少ないという。(ジャーナリスト 済田経夫)

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