いまの新入社員は、入社前の「社会的活動」経験当たり前? 「まったくない」は少数派

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   新入社員の入社前の社会的な活動経験が、入社後の企業、職場への認識に強く影響している可能性があることがリクルートワークス研究所の「新入社員の入社前の社会的活動調査」でわかった。2022年2月25日に発表した。

   コロナ禍にあって、職場環境が大きく変わってきているなか、新入社員の中には「入社前に地元のコワーキングスペースの運営に携わって...」「スタートアップで2年間働いて...」といった社会で活動した経験を持つ若手が一定数存在。

   同社によると、その多くに社会活動の経験と現在の職場環境を比較する視座を持っていたという。「入社前の社会的な活動経験の多寡から、新入社員の企業・職場観の多様性が見えてくる」と指摘する。

  • もうすぐ新年度がはじまる!(写真はイメージ)
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46%超が「複数の企業・職場の見学」に参加

   調査は、リクルートワークス研究所が大学・大学院卒で就業年数3年未満、初職・現職が正規雇用者であり従業員数1000人以上の会社に勤めている人を対象に実施した「大手企業新入社会人の就労状況定量調査 2021」(2021年11月15日~22日に実施。サンプル数は2680人)をもとに、企業・職場観に与える影響が大きい要素として、「入社前の社会的活動量」に着目した。

   入社前の社会的な活動について、2019~21年卒業の人に、

(1)中学・高校時代に、複数の社会人から仕事の話を聞く経験があるか
(2)複数の企業・職場の見学に参加した経験があるか
(3)複数の企業や社会人が参加するイベントの主催・運営に携わった経験があるか
(4)期間が1か月以上にわたる長期のインターンシップへの参加経験があるか
(5)起業や法人設立の経験があるか
(6)ビジネスプランコンテストやハッカソンに参加した経験があるか
(7)知人ではない多人数の前のプレゼンテーション・スピーチの経験があるか
(8)営業のアルバイトなど、企業の商品・サービスを売る経験があるか
(9)ゼミ・研究室で行なった学外の社会人と連携して行う活動に参加した経験があるか
(10)地域や会社と連携して行う講義・授業を受けた経験があるか
(11)社会人と一緒のチームで成果を出すプロジェクト・活動の経験があるか
(12)あてはまるものはない

   以上の12項目に分けて「参加した」「実施した」かどうかを聞いたところ、最も多かったのは「複数の企業・職場の見学」で46.2%。「中学・高校時代に、複数の社会人から仕事の話を聞く経験」が25.5%、「複数の企業や社会人が参加するイベントの主催・運営」の20.8%と続いた。

   最も少なかったのは、「起業や法人設立の経験」で2.9%だった=表1参照。

【表1】入社前の社会的活動の実施率(2019~21年卒)
【表1】入社前の社会的活動の実施率(2019~21年卒)

   こうした活動について、各年代別に経験量を測定してみると、年代を追うごとに、社会的な活動の経験量が増えているという傾向を確認できるとしている。

   下の表2にあるように、「4回以上」と答えた人は5.4%から11.5%へと倍増しており、同様に「2~3回」と複数回を経験していた人も32.5%に増加。2回以上の複数回以上を経験している人は、合わせて44.0%にのぼった。

   また、経験が「まったくない」人は、現在の新入社員では27.5%と少なくないが、各年代に比べて低いことがうかがえる=表2参照。

【表2】入社前の社会的活動経験(年代別)(%)
【表2】入社前の社会的活動経験(年代別)(%)
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