ロシアのウクライナ侵攻で業績への懸念高まる...日本たばこ産業株、7か月半ぶり安値

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

6年ぶり増益「海外主要市場のシェア上昇」評価されたが...

   もっとも、足元の業績は悪くない。

   2月14日に発表された2021年12月期連結決算(国際会計基準)は、最終利益が前期比9.1%増の3384億円と6年ぶりの増益を記録した。売上高は11.1%増の2兆3248億円、営業利益は6.4%増の4990億円だった。

   たばこの販売本数自体は伸び悩んでいるものの、主力銘柄の値上げによる増収効果があった。証券各社からも「海外では主要市場においてシェア上昇が続いている」(野村証券)などと評価する見方が目立った。

   ただ、2022年12月期はたばこ事業(この期から公表セグメントでたばこ事業を国内と海外に分けず統一)の減収を見込んでいる。海外大手に比べて出遅れている加熱式たばこで攻勢をかけて減収ペースを緩めたいところだが、この面でもロシアの混乱が影響する可能性がある。

   当面はロシアのウクライナ侵攻がJTの株価に影を落とすことは避けられそうにないようだ。(ジャーナリスト 済田経夫)

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