子どもファーストで話し合ってほしい
――なるほど、難しいですね。川上さんが投稿者や夫にアドバイスするとしたら、どんなことを呼びかけたいですか。
川上さん「投稿者さんはつらいお気持ちだと思いますし、濡れ衣であれば投稿者さんの夫もママ友も辛いお気持ちでしょう。それはそれで感情のケアは必要だと思いますが、第一に考えるべきは、子どもにとってベストな環境をどう構築していくかだと思います。そのうえで、投稿者さんと夫の双方の考えや感情も踏まえて、無理なく協力し合える方法を導き出す必要があります。
ひょっとすると、夫としてはママ友を家に入れたことで不信感を持たれたことが心外なのかもしれません。でも、投稿者さんに生じた感情へのケアは必要だと思います。一方、投稿者さんが過剰に夫を疑ってしまった可能性も考えられます。その場合、夫の気持ちに寄り添い、自分の気持ちも理解してもらったうえで、お互いに無理が生じない対処方法を協力して見つけていく姿勢が必要です。お子さんに見えないところで、ご夫婦で話し合っていただきたいと思います」
――つまり、子どもファーストで考えていこうということですね。
川上さん「そのとおりです。育児をめぐって起きていることだけに、お子さんに対してどうしてあげたいかという観点がもっと中心に来るべきなのではないかと感じました。
もし夫にやましい気持ちがあったとすれば、夫にはお子さんを思いやる観点が欠落していたのだと思います。一方、投稿者さんが夫の言動を不審に思う気持ちはとてもつらいものだとお察ししますが、もしその疑いが事実を見抜いていたのだとしても、お子さんには関係ありません。
それはあくまで夫婦の間の問題です。投稿には、子どもが『やめて!』といっても夜中の2時過ぎまで口論している様子も書かれていました。その様子を見たお子さんの悲しみは、推し量るに余りあります。お子さんの目線に立ち、親として何をなすべきかという観点から、ご夫婦ともに振る舞っていただきたいです。
投稿内容から、登場されている方々すべてが辛い思いをされていると感じます。しかし、一番辛い思いをしているのは、ご夫婦がケンカする姿を目の前で見せられているお子さんたちなのではないでしょうか」
(福田和郎)