ロシア軍によるウクライナへの全面侵攻で、株式市場が大きく揺れている。
ロシアは石油や天然ガスなどのエネルギー資源や、小麦などの穀物の生産で世界トップクラス。ウクライナも「ヨーロッパの穀倉」といわれる穀物大国で、両国の戦争が長引けば、電気・ガスをはじめ、農作物やさまざまな食品・製品、物流価格にハネ返る。世界的な物価の上昇が懸念される。戦争のゆくえとインフレ圧力の強まりに、欧米の「出方」が注目される。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 米国の利上げにどう影響?
日経平均株価予想レンジ:2万5700円~2万6800円
2022年2月25日(金) 終値 2万6476円50銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、ウクライナ情勢を巡り神経質な展開か。
前週の日経平均株価は、ロシア軍がウクライナに全面侵攻したことで、大幅続落した。ただ、週末にはロシアとウクライナの停戦交渉に対する期待感が高まり、大幅反発した。
今週の日経平均株価は、引き続きウクライナ情勢を巡り、神経質な展開となりそうだ。株式市場ではロシアとウクライナの停戦交渉に対する期待感の高まりで、相場の戻りを見込む向きが多いようだが、楽観視できる状況ではない。
世界経済面への影響は今後本格的なるため、相場が一時的に戻ったとしても、基本的には下落リスクのほうが強いだろう。
注目されるのは、米国の金融政策。ロシアのウクライナ侵攻による地政学リスクの高まりで、原油高が進むなど、インフレ圧力が強まっており、米国の利上げにどのような影響を与えるのか、米金融当局の動向が注目される。