みなさん、こんにちは。馬医金満です。
インターネット広告でお馴染みのアフィリエイト広告の最近の市場について、見てみました。
みなさんご存じだとは思いますが、アフィリエイト広告のプログラムの一種です。ECサイトやオンラインショップで販売されている商品をウェブサイトに掲載すると、そこから発生した売り上げの一部が、そのウェブサイトに還元されるという仕組みになっています。
JMRAが「非公正なNo.1調査への抗議状」
しかし、近年はアフィリエーター(アフィリエイトの広告主から成功報酬を得る人)が成果報酬を求めていく中で、アフィリエイト広告の情報が虚偽や誇大な内容を含む内容になっていたり、広告と明示せずに実際に商品を使ったかのように見せたりすることが指摘されており、最近になってさまざまな規制が入ろうとしています。
その中でも、これは面白い! と思ったのが、マーケティングリサーチを手掛ける企業で組織する一般社団法人、日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が「非公正なNo.1調査への抗議状」という抗議文を、2022年1月18日付で公表したことです。
商品やサービスへの市場調査で、NO.1(ナンバー1)にすることを目的に調査対象や質問票を設定する非公正な調査が見受けられるとのことで、市場調査の正確性が疑われるうえ、その商品・サービスを客観的に評価する根拠資料として不適切なことから、看過できないというのです。
つまり、これは今のウェブ広告のクリエイティブが「すべてNo.1」であるかのようになっており、消費者が見たときに「どの商品が本当に良いのかわからない」という問題点が存在します。
希望する結果を作り出す調査はマーケティングリサーチではない!
こうした「NO.1」広告は、なにもウェブだけではありません。テレビCMや新聞・雑誌でも多く見られます。携帯電話サービスや健康食品、保険商品...... 枚挙に暇がありません。
とはいえ、問題を指摘したJMRAも、「売上No.1」「顧客満足度No.1」などの他の商品・サービスへの優位性を訴求する広告は、そのわかりやすさから、消費者にとって役立つと意義を認めています。
JMRAが求めているのは、あくまでも中立的で公正な立場で調査を実施して、適正で客観的、科学的な市場調査で「NO.1」であることを裏付けるべきであるということ。企業などが希望する結果を作り出すような調査はマーケティングリサーチではない、というわけです。
さて一方で、そんな「NO.1」広告を目にしない日がないであろう、消費者はどうでしょう。氾濫する広告や情報を見すぎて、消費者が賢くなっているともいわれます。
訴える企業側は、そのあたりを織り込んでいく必要がありそうです。たとえば、ひと昔前は「これを食べないと健康を害する!」といった、いわゆる脅し型のマーケティングが通用していましたが、多くの広告を見たことによってそのような手法は通用しなくなりつつあります。
もうしかしたら企業が思うほど、もはや「NO.1」の効果はないのかもしれません。
では、また!
(馬医金満)