希望する結果を作り出す調査はマーケティングリサーチではない!
こうした「NO.1」広告は、なにもウェブだけではありません。テレビCMや新聞・雑誌でも多く見られます。携帯電話サービスや健康食品、保険商品...... 枚挙に暇がありません。
とはいえ、問題を指摘したJMRAも、「売上No.1」「顧客満足度No.1」などの他の商品・サービスへの優位性を訴求する広告は、そのわかりやすさから、消費者にとって役立つと意義を認めています。
JMRAが求めているのは、あくまでも中立的で公正な立場で調査を実施して、適正で客観的、科学的な市場調査で「NO.1」であることを裏付けるべきであるということ。企業などが希望する結果を作り出すような調査はマーケティングリサーチではない、というわけです。
さて一方で、そんな「NO.1」広告を目にしない日がないであろう、消費者はどうでしょう。氾濫する広告や情報を見すぎて、消費者が賢くなっているともいわれます。
訴える企業側は、そのあたりを織り込んでいく必要がありそうです。たとえば、ひと昔前は「これを食べないと健康を害する!」といった、いわゆる脅し型のマーケティングが通用していましたが、多くの広告を見たことによってそのような手法は通用しなくなりつつあります。
もうしかしたら企業が思うほど、もはや「NO.1」の効果はないのかもしれません。
では、また!
(馬医金満)