ええっ、英国で発見?!デルタクロン株はどれだけ怖いのか?
世界中の専門家から「デマ認定」されて姿を消したはずの「デルタクロン」でしたが、なんと先日、英国で症例が発見されたと報じられて、再び「表舞台」に現れました。
Deltacron variant has been identified in the UK
(デルタクロン変異株が英国で確認された:英ネットメディア)
複数のメディアによると、イギリスの保険当局がサンプルの中から「デルタとオミクロンが混合した変異株を発見した」と伝えていますが、共通しているのは「still remains unclear」(まだ不確かだ)と、かなり慎重なトーンを保っていることです。
本当に新たな変異株が発生したのか、英国で発生したのか、それとも他国から侵入したのか、など不明な点が多いため、しばらくは「being monitored」(モニタリングを続ける)とのこと。「デルタクロンでっちあげ騒動」の反省からか、専門家も「デルタクロンに関しては、まだわからないことが多い。パニックになる必要はない」と、冷静さを促しています。
それにしても、重症化リスクの高いデルタ株と、圧倒的な感染力を持つオミクロン株が「結合」したら、「最強の変異株」になりそうです。このところ日本でも市中感染が確認されている「ステルス・オミクロン」よりも「恐ろしい」とする説もあり、終わりのない戦いに気が遠くなります。
英国での「デルタクロン」発見のニュース、今回も「hoax」(デマ)で終わることを願うばかりです。
それでは、「今週のニュースな英語」は、この「hoax」(デマ、捏造)を取り上げます。「でっちあげ」など、ありもしないことを故意に仕立て上げるという意味で使われます。
It was only a hoax
(それは、単なるでっちあげだった)
Queen Elizabeth death hoax stemmed from tabloid
(タブロイド紙が、エリザベス女王が亡くなったとでっちあげた)
Underground was locked down after 'hoax bomb threat'
(でっちあげの爆破予告のせいで、ロンドンの地下鉄が封鎖された)
「hoax」の使用例を調べていたら、先日新型コロナ感染が公表されたエリザベス女王の「死亡説デマ」がネットで出回っていたというニュースを見つけて驚きました。もちろん即座に「デマ認定」されていましたが、「デルタクロン」の「デマ認定」にはもう少し時間がかかるようです。
(井津川倫子)