きょうは50代のMさんがいらっしゃっています。
「営業一筋で30年近くやってきました。この先も営業メインの働き方になると思います。しかし、『AIによって営業の仕事が奪われる』という記事を見かけたりすると不安もよぎります。この先10年以上は働くつもりでいるので、自分自身の生き残りをかけて考えておかないといけないですよね。」
ただスキルの組み合わせをすればいいってものじゃない
自分のスキルを高めていくための考え方としてよくあがっているのが、今持っているスキルとの組み合わせです。
たとえばMさんのように、営業一筋の方は、
・営業×IT
・営業×英語
・営業×財務
など組み合わせはたくさんあります。
もっとも、大事なのは、組み合わせることで、どう活かしていけるか、どう世の中の役に立っていくかだと思います。やみくもに武器が多い方がいいからと、英語など新しいことを学んでも、果たして役に立つかはわかりません(本来の目的以外でも役に立つことはあると思うので、学ぶこと自体は無駄にはならないとは思います!) そこで、スキルの組み合わせを考える前に、今ある自分のスキルを俯瞰してみましょう。
自分のスキルを俯瞰してみることが必要
20代、30代の頃は、仕事の振り返りや「なんでうまくいかなかったんだろう」と営業活動の振り返りをする機会も多かったと思います。しかし、役職や年齢が上がっていくにしたがって、組織の数字の振り返りはしても、自分自身のことを振り返る時間は減っているのではないでしょうか。
時代の変化に対応していく、これからも営業として続けていくには、あらためて自分のスキルを俯瞰することが大切です。組織としてだけでなく、個人の営業プロセスやマネジメントのプロセスを分解し、調子が悪い時だけでなく、調子がいい時も分析してみましょう。
仕事の責任が重くなっていくと、どうしても組織のことや部下の成長に力を注ぐなど、だんだんと自分自身のことが後回しになっていきます。「自分のことも振り返らなきゃ」と思っている方は多いと思いますが、目の前の課題に目が向いて、ついつい先送りにしてしまいますよね。
今すぐ、営業の仕事がなくなるわけではないので緊急なことではありません。でも、先のことを考えると、やはり準備が必要です。準備ができていないと、自分自身を急な変化に対応させるのは難しいですもんね。
組み合わせた後のいかし方も考えてみる
自分のスキルの俯瞰ができたら、○○を組み合わせることでの「○○」と、そして、組み合わせると自分の何が高められるかを考えてみましょう。
たとえば、営業とITを組み合わせることで、営業活動の効率化になり、それによって浮いた時間をお客さんのフォローに使えるかもしれません。営業活動の業務の効率化を推進したり、そういったITツールを導入する営業として活躍できることもできるのではないでしょうか。営業力があれば「何でも売れる!」とは言いますが、他の営業マンとの差別化を考えることがこれからは大事になってくると思います。
また、もし営業としてお客さんの新しい課題を発見する能力が高いのであれば、それを解決するための新規事業にもいかせるかもしれません。Mさんも自分のスキルを◯◯と組み合わせることで何が生まれるかと考えみると、楽しくなってきませんか?
YouTuberを例にすると、それぞれ何かしらの専門家だったり、テーマを持っていたりすると思います。Mさんも自分がYouTuberになったつもりで、「営業」をテーマにして考えてみてはいかがでしょうか。
営業を仕事としている人に何を伝えられるか、どんなことをアドバイスできるか、営業としてこれからどんなことを身につけたらいいか、などと考えると面白いかもしれませんね。そして、それがきっかけでMさんがYouTuberデビュー! なんでことになってしまったら、それはそれで面白い人生だと思います!
(ひろ子ママ)