侵攻か、撤退か――。ウクライナ情勢を巡るロシア軍の動きが、株式市場と外国為替市場を大きく揺さぶっている。北京冬季オリンピックが2022年2月20日に閉幕したことで、緊張の度合いが増してきた。
一方、国内ではピークが過ぎたとはいえ、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大が予断を許さない。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 ロシア軍 侵攻か、撤退か!?
日経平均株価予想レンジ:2万6500円~2万7500円
2022年2月18日(金) 終値 2万7122円07銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、神経質な展開か。
前週の日経平均株価は、3週間ぶりに大幅反落した。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクが市場のメインテーマとなった。
今週の日経平均株価は、神経質な展開か。企業決算がほぼ終了したことで、ウクライナ情勢を巡る地政学リスクに左右される展開が続きそうだ。ロシアの動向が不透明なため、ウクライナ情勢に関する情報で、相場は大きく揺さぶられる可能性がある。ロシアがウクライナに侵攻するような事態となれば、日経平均株価は大きく下落する可能性がある。
一方、ロシア軍がウクライナ近郊から撤退を開始したことが明確になれば、日経平均株価は戻りを試す動きになりそうだ。
東京外国為替市場 米ドル、底堅く推移
ドル・円予想レンジ:1ドル=114円00銭~116円00銭
2022年2月18日(金)終値 115円00銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。
前週のドル円相場は、ドルが下落する展開となった。ウクライナ情勢の緊迫化を受け、リスク回避のドル売り・円買いが活発化したことで、ドルは一時1ドル=114円台半ば付近まで下落した。
今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクが市場のメインテーマとなっており、リスク回避のドル売り・円買いが活発化しやすい状況が続いている。
ただ、米国の1月の消費者物価指数が市場予想を上回ったことで、米国の利上げ幅の拡大観測が強まっており、一方では日本銀行が長期金利上昇を抑制するため、長期国債の指値オペレーションを通知したことで、日米の金利差を背景にドルは底堅い状況が続くものとみられる。
経済指標は、国内では22日に1月の企業サービス価格指数、25日に12月の景気動向指数などが予定されている。
海外では、22日に米国の2月の消費者信頼感指数、24日に米国の10~12月期GDP(国内総生産)改定値と1月の新築住宅販売、25日に米国の1月の個人消費支出と個人所得などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)