2022年、盛り上がるのはエネルギー! どんどん上がる不動産!? 突っ走るぜ トラ!トラ!トラ!座談会の大胆予想(前編)

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   株式投資のアノマリー(経験則)に、「寅は千里を走る」がある。ただ、この投資格言には先があって、「寅は千里を往って千里を還る」という「往って来い」の相場という意味もあるらしい。

   歴史を紐解けば、1921(大正10)年以降の過去8回の寅年で、株価が年間を通じて上昇したのは1926年と1986年の2回だけ。年間騰落率(前年末から当年末の値動き)は「2勝6敗」で、干支別にみると最下位だそうだ。

   なんだか、のっけから躓いてしまったが、この日はちょうど、月に数回あるトラの日!! しかも、今年の干支にちなんで寅年生まれの3人がそろって、トラ!トラ!トラだ! この勢いで2022年の投資環境を占った。

  • 寅年生まれが3人そろって、トラ!トラ!トラ!
    寅年生まれが3人そろって、トラ!トラ!トラ!
  • 寅年生まれが3人そろって、トラ!トラ!トラ!

綾香「父娘そろって『五黄の寅』のラッキーな血筋です」

髙橋べん「きょうは進行役を務めさせていただきます、髙橋です。楽しくいきましょう! よろしくお願いいたします。まずはメンバー紹介からいきましょう。紅一点の綾香さんは、おつりや各種ポイントを使って積立投資ができるアプリ(長期分散投資アプリ)『トラノコ』のユーザーという縁もあってお越しいただきました」
「けっこうラッキーな血筋」という、綾香さん
「けっこうラッキーな血筋」という、綾香さん
綾香さん「綾香と申します。そうなんです、2年ほど前から『トラノコ』を使っています。おつりで投資っていう広告がすごい印象的で、少額からできるのであればやってみようかな、とアプリ感覚の気持ちではじめました。
   私は1986年生まれの36歳。生まれ年は36年に一度の『五黄の寅』といわれています。父親も72歳で、私と同じ36年の『五黄の寅』で、けっこうラッキーな血筋だと個人的には感じています。
   株式は、個別株の経験がまだ1年ぐらいなんですが、投資としては10年ぐらいになります。最初は、外貨預金とか外貨建ての保険商品から始めて、そのあと投資信託、NISA(少額投資非課税制度)、 iDeCo(個人型確定拠出年金)をはじめました。また30歳ぐらいから、不動産投資をはじめています」
髙橋「不動産投資をしながら、株式投資はおつりからというのが面白いですね」
綾香さん「最近、Tポイント投資とか、ポイントで投資できるアプリとかがいろいろと出てきましたけど、その中で『おつりで投資ができるというところがいいな』って思いました。自動引き落としがあって、運用してくれている。動画を見るとポイントが溜まって、ポイントを投資に回せる。気軽さとオトクさがある。アプリが簡易で見やすい。始めやすいなと思って始めたら、結構続けやすい。そんなところが気に入っています」
馬 俊飛(ま・しゅんひ)さん「私は1998年生まれの寅年。23歳です。慶応義塾大学の5年生(笑)。投資を始めたきっかけは、大学に行きはじめてすぐです。高校のときから投資には興味があって、投資の知識を競うコンテストにも参加したりしていました。投資は、基本的には株式が多いですね」
髙橋「5年生? ひょっとして、投資にハマって一生懸命になりすぎました?」
馬さん「いえいえ、そんなことではありません......。今春、ちゃんと社会人になりますから」
髙橋「それは、おめでとうございます。よかったですね。私は1962年の寅年生まれ。今年、とうとう還暦。馬さんとは親子ほどの年齢差ですね。株式投資デビューは遅くて、リーマン・ショックのとき。それまでコツコツと貯めていたお金を、『ここが底!』と銀行株に投入。その後のアベノミクスの勢いに乗って2倍近く付けたときに全額売りました。株式投資って、なんて簡単! そう思いましたよ。唯一の自慢話です。(笑)それを元手に、その後は素材と医療に目配りしながら楽しんでいますが、なかなか厳しいですね」

馬さん「この5年で一番良かったんじゃないかな」

馬俊飛さんは、大学1年のときから株式投資をはじめた
馬俊飛さんは、大学1年のときから株式投資をはじめた
髙橋「この2年ほど、コロナ禍で株式市場は大きく揺れていましたが、昨年(2021年)の成績はいかがでしたか? コロナ禍を、どのように乗り越えようとしてきましたか?」
綾香さん「昨年の成績はなんとも......。勝ったとも負けたとも言えないですかね。でも、順調ではありました。私の投資スタイルの基本は長期なんですね。なので、短期投資をしてこなかったので、相場の影響は少なかったと思います。短期トレーダーのように売ったり買ったりしているわけでないので、勝った負けたという意識もそんなにないんですよ。
   長期投資では、インデックスが2020年2月頃から、年7%から11%ぐらいで順調に増えています」
馬さん「私は大学1年から(株式投資を)始めて5シーズン目になります。その中では、この1年が一番良かったんじゃないかな。コロナ禍で株価が落ちた時に買った銘柄があって、これまで落ちたり戻ったりしていましたが、この1年でその揺り戻しがあって、それが大きかったと思います」
髙橋「コロナ禍で株価が下がった時に、うまくすくえたわけですね。株式投資に限らずそういう何か、投資の勘どころみたいなものってあるのでしょうか?」
馬さん「コロナ禍でいうと、新型コロナウイルスを、最初は中国の季節的な風邪かと楽観的に見ていましたが、そのあと急に広がって銀行株が一気に下がりました。その時に、『2、3年ぐらいしたら戻るかな』と、そんな気がしたのを覚えています。そのタイミングで買ってみたという感じです」
綾香さん「半分は勘で、半分がファンダメンタルズを分析しています。実際には、買わなかった銘柄はたくさんありましたが、買っておけばよかったと思うものもありましたし、見送ってよかったと思う銘柄もあります。割合でいうと、6対4ぐらいの割合で購入している感じでしょうか」
髙橋「投資のための情報が溢れているなか、情報を取捨選択する基準をもっていますか。あるいは欠かさずチェックしている情報はありますか?」
綾香さん「明確な基準はないですけど、ふだんはYouTubeで株だったり、経済情報のチャンネルだったりを視聴しているのと、投資アプリで情報を集めています。
   投資をする基準っていうのは、多分、『自分で判断するしかない』っていうところでしょうか。情報集めたうえで、ここだったらイケるっていうのを、なんかその経験値から全部集めて、狙ってるって感じですかね。あとは専門にしている人が周りにいるので、聞いたりして情報を集めています」
髙橋「YouTubeで情報を集めているんですね。やっぱり若い世代の投資家っていう感じです」
綾香さん「そうですね。私はYouTubeなんですね。楽天証券などの証券会社のサイトも情報集めにもってこいです。あとは世界の株サイトやアプリも活用しています」
髙橋「ボクは、やっぱり新聞かな。一覧性があるのでいろいろと連想できますから。『なるほど。これとあれが、こんなところで繋がってるんだ』とか、『ああ、こんなに儲かっちゃう』とか。勝手に妄想(笑)しやすいんですよ」
馬さん「私は、情報でいうと一番見ているのは、開示情報ですね。会社ごとに発表があって、全部は見切れないのですが、アクションを起こしている会社から聞いていこうみたいなのが基本的な考え方なのかな。そこでちょっと興味があるというか、面白い開示している会社だったら、関心を持ったりします。
   証券会社からの情報というのは、なんかちょっと偏見ですけど、息がかかっている感じがします。投資では、『この会社儲かりそうだな』って感じたところを投資したほうがいいっていうのが今のところの基準です」
髙橋「決算短信、貸借対照表(BS=バランスシート)や損益計算書(PL=プロフィット アンド ロス・ステイトメント)などの財務資料も、しっかりチェックするのですか?」
馬さん「BS/PLはあまりきちんとは見ていません。どちらかというと会社の事業内容というか会社の特徴、強みのほうが気になります。公開情報だけでわかる情報は、そう多くはないのですが、投資はそこが一番大事かな」

2022年の寅年はどんな投資が盛り上がる!?

髙橋「2022年は『寅千里を走る』、寅年ですが、今年はどんなところに注目していますか?」
馬さん「産業というか業界でいうと、一つは電気、エネルギー系ですね。個別には原子力発電の部品を作ってる会社があって、3、4か月前ぐらいから、かなり上がっています。今、ウクライナ問題で、エネルギー関連はすごくバチバチしている感じです。エネルギーを作っていく過程で、部品などを日本の会社が独占しているとすると......。注目するところはそういうところですね。あと全体としては、流通もまだ少しというか、今後も順調に伸びていくのかなという気がします」
「脱炭素」で原子力発電は「再稼働」が進むのか?
「脱炭素」で原子力発電は「再稼働」が進むのか?
髙橋「エネルギーっていうと、原発も福島の事故から11年目を迎えようとしていますが、前任の菅義偉首相の時代から、『脱炭素』を掲げています。『脱炭素社会』を目指さなければいけないけれども、そうは言っても原発は残すんだろうと......。そういった場面では、難しい局面になりますよね」
馬さん「全体を読み切れないところもあって、攻めどころもわからないですし、ヨーロッパの再生可能エネルギーの流れを考えたりしても、現実的にエネルギーを賄っていくためには石炭や石油を使っていく方向になるかもしれません。とはいえ、コスト面もあるので、原子力発電も選択肢としてあり得るように思います」
髙橋「2021年は中国の不動産大手、恒大集団の債務問題が大きく取り上げられました。まだ、くすぶっているようにも思われますが、そうした中で日本の不動産業界は中国の影響を受けていますか?」
綾香さん「東京の不動産はどんどん上がってるので、寅年の今年も上がっていくと予想しています。地方では福岡で都市開発が進んだり、名古屋では2027年の開通を目指すリニアモーターカーをめぐる開発が進んだり、ある一定のアドバンテージがある地方都市や政令指定都市の不動産は、どんどん値上がっています。盛り上がっている印象です」
髙橋「海外で注目しているところはありますか?」
綾香さん「今年もアメリカが強そうなので、私は海外の外国株、なかでもアメリカ株のほうに向かっていきたいですね。利上げの年でもあるので、メキシコにも注目しています。メキシコは原油もアメリカ向けであるため、原油価格の高騰もありますし、アメリカに引っ張られて、今後どうなるのかなっていうところを注目しています。今、FRB(米連邦準備制度理事会)で利上げに向けた会議が行われていますが、その発表には注目しています。その他、フィリピンも日本の50年前と言われて経済成長が盛んです。株も安いので、リスクが少ない形、手数料が安い証券会社で仕込むのもありだと思います。」

   ※「トラ!トラ!トラ!座談会」は後半戦に続きます。

(牛田肇)

▼後編は、こちらからも読めます。
2022年の利益目標は「1000万円よ」 突っ走るぜ トラ!トラ!トラ!座談会の大胆予想(後編)
https://www.j-cast.com/kaisha/2022/02/22431068.html

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