婚活市場には少ない高収入・高学歴の未婚男性
年収700万円以上の男性では、24歳~39歳で84%、40歳~49歳で92%が既婚者だった。これに対して年収0~100万円未満では、既婚者の割合は25歳~39歳で23%、40歳~49歳で33.4%だった。
つまり、年収700万円以上の男性で未婚者は、24歳~39歳で16%、40歳~49歳で8%しかいない、というわけのだ。一方で年収0~100万円未満の未婚者は、24歳~39歳で77%、40歳~49歳で66.6%となる。
男性の年収別人口では、年収0~300万円が618万人(62%)、年収400万円以上が196万人(20%)で、年収700万円以上はわずか16万7000人(2%)しかおらず、「日本の結婚市場の大半は低収入の男性で占められている」と分析している。
女性は結婚に際して、男性の収入や学歴が自分よりも上、少なくとも同等の人を選ぶ傾向がある。この結果、19歳~49歳の未婚者では男性が134万人も余っているにもかかわらず、女性の条件を満たす男性の場合には、女性が余るという「逆転現象」が起きる。
たとえば、年収500万円未満の女性が、自分以上の年収の男性と結婚したい場合、その条件に当てはまる男性1人に対し、女性が2.5人存在する。さらに、大卒を条件に加えると、年収500万円未満の女性が自分と同等もしくはそれ以上の収入のある男性と結婚したいと思ったら、その条件に当てはまる男性1人に対して存在する女性の数は4.86人となる。
研究チームは、「高収入・高学歴の未婚男性が婚活市場には少ないため、もし、日本の女性が自分と同等かそれ以上の収入の男性を好むようになれば、とくに高収入の女性にとって、高収入の男性をめぐる競争は激しくなることが明らかである」と分析している。
また、「とくに女性の高収入男性への選好は、女性の高学歴化高所得化が進んでも顕著という研究結果もあり、定職/高収入/大卒の男性が少ないことが結婚率低下の原因になっていることが考えられる」としている。