「年収550万円正社員手放す」...仕事に疲れ、専業主婦になりたい女性の投稿炎上! もったいない?やめてもいい? 専門家に聞いた(2)

「年収500万円超の給与を得る女性は12.1%」

――しかし、多くは「年収550万円の正社員をやめるのはもったいない」「子どもが3人では、夫1人の収入では厳しい」「夫に万が一のことがあったらどうする」という意見です。

川上さん「金銭面を考えると、常に心配はつきまといます。辞めるのはもったいないという意見は、辞めてから後悔してほしくないと考える人たちによる、親身なアドバイスだと思います。また、国税庁の調査(2021年9月発表の民間給与実態統計調査)によると、2020年の女性の平均給与は296万円で、500万円超の給与を得た女性は12.1%しかいません。550万円という給与を得ることがそれだけ貴重であることも影響しているように思います」
保育園の送り迎えもギリギリの時間で大変だ(写真はイメージ)
保育園の送り迎えもギリギリの時間で大変だ(写真はイメージ)

――やめてほしくない人たちから「家事を外注しよう」「時短の正社員になろう」「福利厚生のいい会社なら、有給休暇や育児休業を大いに活用しよう」というアドバイスもありました。

川上さん「退職せずに心身の負担を減らすことを考えた時に、いずれも有効なアドバイスだと思います。福利厚生が充実しているとのことですので、社員に働きやすい環境を提供することの重要性を理解している会社のようにお見受けします。 思い切って、上司や人事の窓口に相談してみるのもよいと思います。上司や人事には、社内にはオープンになっていないクローズドな情報が集まっているものです。新たな観点からの助言や、自分が持つ情報だけでは知りえなかった新しい選択肢が見えてくる可能性もあります」

――また、婦人科系の病気を心配する声もありますね。

川上さん「なぜ自分は仕事に前向きになれなくなっているのか、原因となっている要素をあらゆる角度から探ることはたしかに有意義です。自分のことをよくわかってくれているかかりつけ医や心療内科など、医学的見地からの意見を聞くことで、客観的に自分の状態を確認できる利点があります。自分は病気なのだろうか、と身構えるというよりは、今の自分の状態を知るための情報収集というスタンスで良いのだと思います」
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