「当分の間」と言いながら50年続く不合理な税
今回、JAFは2022年2月7日、ガソリン価格の高騰を受けて、あらためて「今こそ、ガソリン価格を抑えるために『当分の間税率の廃止』および『Tax on Taxの解消』を!」と題する声明を発表した。声明の内容は次のとおりだ。
《(略)現在、ガソリン価格の高騰が続く中で政府はトリガー条項の発動検討や価格高騰抑制のために石油元売り会社に補助金など対策を打ち出していますが、JAFは、この機会に以下について改めて強く要望します。
1.ガソリン税等に上乗せされ続けている「当分の間税率」を廃止すべき。
2.ガソリン税に消費税が課税されている「Tax on Tax」という不可解な仕組みを解消すべき。
このようにJAFでは自動車ユーザーへの過剰な負担増や、到底理解・納得できない課税形態は早急に見直しをするべきと考えます。(以下略)》
ちなみに、トリガー条項とは、レギュラーガソリン価格が3か月連続で1リットル当たり160円を超えた場合、ガソリン価格を下げるため、上乗せの税率分のガソリン税25.1円を差し引くことだ。2010年に導入されたが、2011年の東日本大震災による復興財源確保のため、凍結されたままだ。
トリガー条項については、萩生田光一経済産業相が一度は凍結解除に言及しながら、岸田文雄首相が否定するなど、政府は発動に消極的だ。