伝わる文章を書く秘訣とは?
「週刊ダイヤモンド」(2022年2月19日号)の特集は、「伝わる文章術 仕事で成功!『書く力』講座」。編著書累計1300万部という古賀史健さんが誌上で特別講義をしている。 古賀さんは文章を書く前に知っておきたい3つの大原則を挙げている。
・いい文章は、ラブレターである→文章の目的は、相手を「動かす」こと
・いい文章は、取引(deal)である→「読む時間」という対価に見合った価値を提供する
・いい文章には、取材がある→「日常に対する取材」で、情報価値は高ま
そしていざ、文章を書くときの3つのポイントはこうだ。
・「主張→理由→事実」の3点を描く→読み手の納得には、ロジックが不可欠
・「Bの接続詞」を使いこなす→but(しかし)、because(なぜならば)でメリハリを!
・「一文は短く」の原則を守る→主語と述語の距離を近づければ、意図が伝わりやすくなる
さらに、仕上げととして、「意外性」と「比喩」が、面白い文章には欠かせない、と書いている。
ビジネス文章術については、「伝える力【話す・書く】研究所」所長の山口拓朗さんが以下のように解説している。
仕事メールの極意は「結論ファースト」。くどい前提や背景説明、もったいぶった表現はNGだ。また、「1メール=1用件」が原則。「白っぽい文章」が伝わるメールの鉄則だ。
プレゼンテーションクリエイターの前田鎌利さんの「プレゼンで絶対にやってはいけない『5つの禁じ手』」も参考になるだろう。
1 13文字の法則を破ってはいけない(ヤフーニュースのタイトルが13字以内)
2 推奨フォントとフォントサイズを死守、大き過ぎても小さ過ぎてもNG
3 下線・斜体・影文字などの装飾は禁止
4 キーメッセージは真ん中よりも下に置いてはいけない
5 ビジースライドは禁止(1枚のスライドは20秒で理解できる情報量に)
このほかに、英文メールがうまくなる文章術、リモートワークの文章術、ビジネスチャットの文章術などを紹介している。
文章術のベストセラー100冊のポイントをまとめた記事もある。「文章はシンプルに」「伝わる文章には『型』がある」「文章は必ず『推敲』する」などを挙げている。
「週刊ダイヤモンド」は、忘れた頃にこうした文章術の特集を組む。ビジネスパーソンにとって、文章は死活につながるツールである。日頃、文章を書き慣れている評者にとっても、心に留めおきたいポイントがいくつもあった。