【上司力を鍛える】使いこなせなければ、いまや部下育成もチーム作りもできない「ITツールの習熟化」《前編》(前川孝雄)

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各ツールに相応しい役割を見極める

   準備の第二段階は、どのやりとりをどのツールで行うのが効果的か、各ツールに相応しい役割を見極めながら職場での使い分けのルールを定めることです。

   各ツールの役割を整理する一つの方法例として、図を参考にしてください。縦軸は上がフォーマルで、下がインフォーマルな情報。横軸は左がリアルタイムで、右がタイムラグはあってもよい情報の、4象限に区分したものです。

【左上】フォーマルでリアルタイムが望まれる内容はWEBオンラインの会議や面談で、またより緊急性が高い内容は電話で、双方向のコミュニケーションをしっかり図ります。

【右上】確実な情報伝達が必要な内容、また情報量が多い内容などで、若干のタイムラグが許されるものは、メールや映像・動画などで確実に漏れなく伝えます。

【左下】仕事上の軽い相談や、インフォーマルな情報交換など、メンバー間でのちょっとした連絡を手軽に、早めに行いたい時は、チャットが便利でしょう。

【右下】社内の仲間意識やチームワークの向上には、社内SNS上にテーマ別の自由に参加できる会議室を設けたり、社内サークルをつくり趣味の情報交換を促進するのも効果的です。

   次回の《後編》では、さらにITツール利用のルール化や、ツール習熟化への心構えを解説していきます。

※マネジメント改革を実現する「上司力」の詳細をさらに詳しく知りたい方は、拙著「本物の上司力~『役割』に徹すればマネジメントはうまくいく」(大和出版、2020年10月発行)をご参照ください。


【プロフィール】
前川 孝雄(まえかわ・たかお)
株式会社FeelWorks代表取締役
青山学院大学兼任講師、情報経営イノベーション専門職大学客員教授

人を育て活かす「上司力」提唱の第一人者。リクルートを経て、2008年に管理職・リーダー育成・研修企業FeelWorksを創業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、「上司力研修」「50代からの働き方研修」「eラーニング・上司と部下が一緒に学ぶ パワハラ予防講座」「新入社員のはたらく心得」などで、400社以上を支援。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年働きがい創造研究所設立。情報経営イノベーション専門職大学客員教授、一般社団法人 企業研究会 研究協力委員、ウーマンエンパワー賛同企業 審査員なども兼職。連載や講演活動も多数。
著書は『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)、『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『コロナ氷河期』(扶桑社)、『50歳からの幸せな独立戦略』(PHP研究所)、『本物の「上司力」』(大和出版)等30冊以上。近刊は『人を活かす経営の新常識』(FeelWorks、2021年9月)および『50歳からの人生が変わる 痛快! 「学び」戦略』(PHP研究所、2021年11月)。

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