コロナ禍でオンライン授業が推進
今回、液晶ペンタブレット導入で手腕を発揮したワコムのマーケティングコミュニケーション・PRマネージャーの武藤幸子(むとう・ゆきこ)さんにも話を聞いた。
――ワコムでは、自社サイトに「教育」の項目を設けるなど、教育方面に注力されている印象があります。そのねらいや思い、また、教育現場での製品普及の状況を教えてください。
武藤幸子さん「ペンタブレットというと、イラストを描くなどのクリエイティブ制作のイメージがあるかもしれませんが、これまでも教育用途でご利用いただいています。以前は学校のパソコン教室などで利用されるケースが多かったのですが、最近はSTEAM教育(※)が注目され、小学校でもプログラミング授業が始まりました。また、コロナ禍でオンライン授業が推進されている背景があり、ペンタブレットを教育に導入される機会も増えてきました。
そこで弊社の『教育』のページでは、製品の紹介だけでなく、教育現場でのペンタブレットの活用事例も紹介しています。他の先生や学校がどのペンタブレットを、どのように活用されているのか――参考事例を知りたい教師や講師、設備導入の担当者のみなさんがご覧いただけるページとなっています」
(※)STEAM教育=Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術/リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の頭文字を組み合わせた教育概念。各教科等横断的な学習。
――今回、栄光のオンライン学習塾「EIKOH LiNKSTUDY」で導入された「Wacom One 液晶ペンタブレット 13」の使い心地などは、いかがでしょうか。
武藤さん「オンライン授業の機会が増え、授業の進め方に悩まれた先生も多くいらっしゃったそうですね。そんななか、『液晶ペンタブレット 13』を活用すると、授業で使う(Zoomなどの)オンラインシステムのホワイトボード機能を使っての数学の図形問題、化学式の記述、漢字の書き取りなどが、紙や黒板と同じように細かい書き込みながら、授業を進められると思います。
また、液晶画面に直接書き込むことができるので、デジタル上で気軽に、手書き入力や操作ができるのもポイントです。一般的なソフトや学習管理アプリに対応していて、さまざまなシステムやツールもシームレスに使えます。それと、付属のペン以外にも、デジタル鉛筆や有名文具メーカーのデジタルペンなども使用でき、デジタル初心者にもオススメ。もうひとつ、『液晶ペンタブレット 13』は液晶ペンタブレットの中でも比較的お求めやすい価格で、導入コストを抑えられると思います」
――最後に、今回の導入への手応え、期待はありますか。
武藤さん「オンライン学習の促進に期待しています。『EIKOH LiNKSTUDY』では現在、講師が教材に書き込みながら説明して、生徒の理解度を促進するわかりやすい授業が行われているようですね。オンライン学習塾であれば、近隣に学習塾がない地域からも参加でき、子どもたちの教育機会の可能性も広がります。居住地を問わず、質の高い教育を受けることができるよう、ワコムもツール面からサポートさせていただきたいと考えています」
(会社ウォッチ編集部)