最大のライバルはやっぱりコンビニ
――そんなに手軽に「街のからあげ屋さん」になれるのなら、今後、競争が激化して、生き残るのが大変になりそうですね。
小川さん「そのとおりです。店舗数が増えれば、お客の数に限りがありますから、各店の収益は減ります。とくに、コンビニが最大のライバルになりそうです。『ホットスナック』として揚げ物を出すコンビニが増えています。
からあげを団子のように串にしたセブン-イレブンの『からあげ棒』、ミニからあげをパッケージにして、ポイっと口に運べるローソンの『からあげクン』、ザクザクした衣とジューシーなモモ肉を組み合わせたコンビニチキンのはしりともいえるファミリーマートの『ファミチキ』などです。
『街のからあげ屋さん』は参入しやすい半面、資金力が乏しく経営体力がない店が多いのが弱点です。味に差別化をはかり、この店のからあげをぜひ食べたい! とお客に思わせる工夫をしないと、これからは厳しいでしょう」
調査は、東京商工リサーチの企業データベース(対象約390万社)から、営業種目や事業を変えた要因に「からあげ」の記載があるものを抽出、分析した。
(福田和郎)