係長41万1183円、課長54万4015円、部長72万55円
この結果、係長の平均賃金が41万1183円、課長が54万4015円、部次長が60万107円、部長が72万55円、そして取締役兼務部長が100万816円となった。ただし、これらはいわゆる「残業代」が含まれない「所定労働時間内」での計算だ。実際に手にする額はこれより高い可能性もある。
それぞれの役職の賃金上昇・下落の金額をみると、面白い傾向が明らかになった。取締役兼部長がマイナス3万9969円、部長がプラス1万3008円、部次長がマイナス1万356円、課長がプラス2645円、係長がマイナス2614円と、取締役兼部長と部次長が大きく減額したのに、部長と課長だけが増額して「おいしい目」をみていたのだ。
産業別に賃金をみると、全産業平均は39万1408円だった。繊維・衣服、金属工業、機械器具などの製造業の平均は37万7922円だが、土木・建設、卸売り・小売業、金融・保険業、サービス業などの非製造業は41万8086円で、製造業よりも高い。
しかし、昨年(2020年)からの伸び率をみると、製造業平均が5万4610円増(20年比プラス1万6089円)、非製造業平均が5万4452円増(同プラス8388円)となり、製造業のほうが賃金上昇率は高いことがわかる。経団連では、「製造業が大きく増加し、コロナ禍による需要減少から回復傾向にあることがうかがえる」と説明している。
なお、調査は経団連企業会員および東京経営者協会会員企業の計2061社を対象に、2021年9月6日~10月26日に実施。329社(16.0%)から回答を得た。