「コストアップの影響が想定以上」とアナリスト
今回の営業利益の下方修正には、海上運賃の高騰にともなう減益が従来見通しから38億円拡大すること、また、銅などの素材価格や部品価格の値上がりによる減益が、従来見通しより35億円拡大することなどが影響した。
この下方修正にアナリストは驚いた。
野村証券が配信した1月26日付リポートは第一印象を「ネガティブ」と表現。「コストアップの影響が想定以上」とし、「外部環境変動の影響を受けやすいという経営課題を再認識」したとしている。SMBC日興証券は同じ日付のリポートでは2021年10~12月期連結決算について「売り上げをしっかり成長させたにもかかわらず利益に歩留まらなかったことは失望されよう」と指摘した。
ただ、野村証券は「経営陣は売価改善(値上げ)に積極的な姿勢を示しており、2023年3月期以降にコストアップをカバーしていくと見ている」とも指摘。株価を大きく反転させるには製品価格の値上げを受け入れてもらうことが必要ということのようだ。(ジャーナリスト 済田経夫)