悪いインフレが世界を襲う...週刊ダイヤモンド&週刊エコノミスト「インフレ特集」 週刊東洋経済「資格と検定」に注目

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   「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスパースンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする。

  • どんな資格が役に立ちそう?(「週刊東洋経済」の特集から)
    どんな資格が役に立ちそう?(「週刊東洋経済」の特集から)
  • どんな資格が役に立ちそう?(「週刊東洋経済」の特集から)

インフレ時代の資産戦略とは?

「週刊ダイヤモンド」(2022年2月5日号)
「週刊ダイヤモンド」(2022年2月5日号)

   2022年1月31日発売の「週刊ダイヤモンド」(2022年2月5日号)の特集は、「インフレ到来」。

   今年に入り、食品などさまざまな商品の値上げが続いている。コストを上昇させているのは、原油や穀物などコモディティーの高騰だ。輸入コスト増による「悪いインフレ」が襲来した、と指摘している。

   編集部が行ったアンケート調査では、コスト高によって経営に「ネガティブな影響が出ている」とした企業は全体の72%に上った。対応としては、まずコスト見直し、次に価格転嫁、という順である。2月に入り、値上げが目立つのは、コストの見直しだけでは吸収できなくなってきたということだろう。企業の声をいくつか紹介しよう。

「低価格志向の強い食品を扱う当社にとって、コスト高の継続は経営状況に影響を与える。価格訴求ではなく価値訴求をしていくことがこれまで以上に重要」(食品)
「来期以降もコスト高が続くとなると、業績に悪影響を及ぼす。コスト低減では吸収できず、価格転嫁が必須となる。国に価格転嫁がしやすい施策をお願いしたい」(繊維)
「コロナ禍で主力とする企業間物流の需要回復が遅れており、同業者間での顧客獲得・価格競争も激しいため、価格転嫁に至っていない」(陸運)

   同誌で、永濱利廣・第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミストは、「生活必需品の高騰が中間層をむしばむ」と問題提起している。生活必需品の上昇がぜいたく品を上回り、所得の低い層のインフレ実感がより大きいからだ。

   野口悠紀雄・一橋大学名誉教授も「円安とインフレで日本は沈む」として、以下のようにインタビューに答えている。

「われわれ国民が、円安は望ましくないということを自覚すべきで。なぜ放置しているのかという疑問を日銀にぶつけるべきだ。今や、家計や企業にデメリットをもたらす円安は日本の国益にかなっていない」

   金融政策の引き締めへの転換を求め、緊急の利上げを提言している。

   インフレ時代には、どんな資産戦略を取るべきなのか――。インフレが進行した場合に、株価が上昇しやすい日本株の業種・銘柄やファンドを紹介している。INPEX、三井物産、住友商事、ENEOSホールディングス、荏原、石油資源開発、日本製鉄、IHIなどの11銘柄を挙げている。

   米国株では、バンク・オブ・アメリカ、エクソンなど、銀行、石油メジャー、不動産関連に注目している。また、金、銅、アルミなどコモディティー関連の投資にチャレンジする手もある。ただし、あくまでインフレヘッジとしての手段の一つであり、ポートフォリオの一角であることを忘れないでほしい、とクギを刺している。

   特集2でも、世界的なインフレ圧力、資源高、金利上昇を受けた金融マーケットの大地殻変動についてまとめている。真壁昭夫・法政大学大学院教授は、グローバルなマネーゲーム熱もいよいよ終焉か、と予想している。

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