「この会社に入って本当によかった!」 働きがいのある企業ランキング...外資系抜いて2位になった意外な日本企業は?

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   「ああ、仕事にやりがいがある!本当にこの会社に入ってよかった~!」と、心の底からそう思えて、後輩や友人にもオススメしたい企業はどこか――。

   就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するOpenWork働きがい研究所が2022年1月19日、「働きがいのある企業ランキング2022」を発表した。

   仕事にやりがいを見いだせるよう働きやすくしてくれる企業には、どんな魅力があるのか。現役社員のクチコミから探ると――。

  • 今日も頑張るぞ~!(写真はイメージ)
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1位Googleは「イノベーションを起こせ」精神

   ジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」は、社会人の会員ユーザーが自分の勤め先の企業や官庁など職場の情報を投稿する、国内最大規模のクチコミサイトだ。会員数は約450万人(2021年12月時点)。

   今回のランキングは、OpenWorkに投稿された社員による会社評価レポート約9万件をもとに、「働きがい」に関する評価が高い企業を50社選んだ。

   その結果、1位は米大手IT企業のグーグルジャパン、2位は中外製薬、3位はリクルートグループの持株会社であるリクルート、4位は米のクラウド・コンピューティング・サービスのセールスフォース・ドットコム、5位は米のプルデンシャル生命保険......と続いた=表参照

(図表)働きがいのある企業ランキング2022の上位50社
(図表)働きがいのある企業ランキング2022の上位50社

   「ベスト10」を見ると、外資系企業が6社を占めた。また、日本企業も、いわゆる製造系大企業や総合商社などではなく、リクルート(3位)、アビームコンサルティング(6位)、ソニー(8位)と、個性的な創業者が起業した顔ぶれが並んだ。

   これまで、あまり就活生などの人気企業ランキングの上位に顔を出さなかった中外製薬が2位に入ったのが目を引く。なぜか。実は中外製薬は、OpenWorkの医薬品・医療危機業界分野では、8つの評価項目のうち「社員の士気」「風通しの良さ」「人材の長期育成」で1位、「20代の成長環境」で2位、「待遇面の満足度」で5位と、「総合評価」では1位だったのだ。

   さて、ベスト10位に入った企業は、どんなところが高く評価されたのか。社員のクチコミを見ると――。

1位:グーグル

「この会社に3年以上いるだけでも、日本企業の10年ぐらいの濃密な体験ができます。また、キャリアにこの会社の在職を加えられただけでも、退職後もその実績がついて回ります。その大きな理由は、OBたちがGoogleの採用基準の高さ、『Googleの精神』を完全に理解しており、それに対して完全に信頼しているため、転職・キャリアプランに非常に有利になります」(技術、男性)

   「Googleの精神」とは、Google本社のラリー・ペイジCEOが提唱している「競争するなんてくだらない。自分たちがイノベーションを起こすのだ」という考え方を指すのだろう。

「女性のみならず、ありとあらゆる面で公平性を保とうとしている努力が見られます。女性のマネジメントはもちろんのこと、女性のキャリアをサポートするメンターシステムも充実しています。福利厚生でも家族へのサポートは手厚く、働きやすい環境です」(営業、女性)

2位:中外製薬

「最近は自身のキャリア志向もだいぶ考慮されるようになり、やりたいこともやれる雰囲気が出てきた。また、3年目までの研修と英語研修が充実している。英語研修が充実している理由は、親会社が(スイスに本社がある総合健康企業の)ロシュで、社内の発表資料で英語必須のものがあったり、研究計画書、報告書が英語であったりすることが理由と推察」(研究、女性)
「年齢、性別に関係なく活躍できる風土がある。コンプライアンスに対する意識は非常に高く、経営トップからのメッセージも定期的に発信される」(製造、男性)

ハワイ語「家族」の精神が息づくS・ドットコム

3位:リクルート

「さすがと言わざるを得ない環境です。しっかりとした研修制度があり、ビジネスマナーから、トップセールスの営業方法まで全てを学べます。これらを通して、自分はとても成長できたと感謝しています」(営業、男性)
「何事も全力で『圧倒的当事者意識』を求められる。中途入社で入ると、前職や他企業との文化の違いのギャップで戸惑う人は多いが、それを乗り越えると段々と業務が面白くなるはず。部署ではなくヒトに仕事が集まるため、社員はコンサルタントになるつもりの気持ちがないと務まらないと思う」(システムエンジニア、女性)
毎日会社に行くのが楽しくて仕方がない(写真はイメージ)
毎日会社に行くのが楽しくて仕方がない(写真はイメージ)

4位:セールスフォース・ドットコム

「成果出すだけでなく、その再現性の説明をして組織に還元する風土がある。『Ohanaの精神』と企業文化でも説明されているが、まさにそれが体現されていると感じる。特にインサイドセールスの組織はナレッジ(知識や情報)をシェアし、お互い助け合いながら各々の最大の成果を出そう、という雰囲気が比較的他部署に比べて強いように感じる」(営業、女性)

   「Ohana」(オハナ)とはハワイの言葉で「家族」を意味するが、もっと概念が広い。親しい友人や仲間とも「家族」としてつながり、積極的に助け合う、そんなニュアンスがあるようだ。セールスフォース・ドットコム(本社・米カリフォルニア州)では、従業員はもちろん、取引先や顧客、地域など、同社と関わるすべての人々をそのコミュニティーの一員としてとらえることを社の方針としている。

「組織として各社員自らが自身のキャリア開発を計画し推し進めるという施策があり、マネージャーも1on1などでその後押しをしてくれる。社員同士の業務ノウハウ・スキル共有も盛んであり、オンラインミーティング参加やアーカイブ視聴による学習のほか、社員が利用できるオンライン学習サイトが複数ある。また、社内公募への申し込みによるジョブチェンジやキャリアアップも可能であるため、成長・キャリア開発を望んでいる人にとっては魅力的だと思う」(エンジニア、男性)

5位:プルデンシャル生命保険

「企業理念や行動指針であるコアバリューを常に意識するような制度やイベントが実施されているため、常に創業の想いに立ち返ったり、社員同士がお互いに尊敬しあったりすることを推奨する風土が根付いている。またフルコミッションの営業社員であるにも関わらず、自らの時間を割いてまで、惜しみなく自分の知識を後輩に伝えたり、一緒に学び合ったりする文化がある」(内勤、女性)
「フルコミッションの世界であることから、周りの評価を気にする必要はなく、顧客に向き合える。報酬、評価はかなり明確。自身の働きがすべてを決める。自身でスケジュール管理、目標管理ができる人はかなり働きがいがある仕事だと思います」(ライフプランナー、男性)

   以上のような「生の声」を見ていくと、それぞれの企業で息づく独特の「精神」が社員たちに働きがいとやる気を生み出しているようだ。

   なお、調査は、2020年7月1日~2021年12月31日に「OpenWork」に投稿された社員による口コミレポート回答9万2356件を対象データにした。

(福田和郎)

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