きょうは、50代のDさんがいらっしゃっています。
「定年も伸びて60歳以降も働くとは思いますが、年収は減っていくので老後の資金が心配になってきました。とはいえ、まだ子供にもお金がかかりますし、自分の老後のことは後回しになってしまうんですよね。でも老後の資金は何とかしたいと思っています。」
お金を貯める前に、普段の習慣を見直そう
「今から、毎月○万円貯めましょう」というのも不可能ではないとは思いますが、まずは身近にできることから挑戦してみましょう。老後は、限られた収入の中でお金をやりくりする日々が待っています。そこで、普段の習慣の見直しからはじめてみましょう。
とくに、欲しいものがないのに、何となくコンビニや100円ショップに寄っていませんか。
ちょっとしたお菓子を買ったり、雑貨を買ったりと「必ずしも必要でないもの」を購入している人も多いと思います。たとえば、出社前にコンビニのコーヒーを購入していたとしたら、月20日×100円=2000円。たいした金額ではないと思うかもしれませんが...年間では24000円になるんですね。
「そんなにお金を使っていないのに、なぜかお金が貯まらない」と嘆いている人は、この「何となく」使っているお金が、日常にたくさん潜んでいる可能性があります。ぜひ、1週間の支出を確かめてみましょう。
最近、私は「コーヒーショップに行ったつもり貯金」を始めました。「コーヒーが飲みたいな」と思ったけど「今日は我慢しよう」となった時に100円貯めています。「絶対にコーヒーショップには行かない」と我慢するのではなく、「我慢できる時だけ行かない」とゆるくやるのがストレスなく続けられるコツです。
この調子で「コンビニ寄ったつもり貯金」もできそうですね。ぜひ、50代のうちに無意識の出費を減らす習慣をつけておきましょう。
無形資産を増やすことも価値につながる
お金を増やすためには、働き続けて収入を増やすという選択肢もあります。人生100年時代と言われる今、『ライフ・シフト』の本にも書かれている3つの「無形資産」も重要になってくると思います。
長く働くためには、心身ともに健康であることや、仕事に役立つスキル、変化に対応する力が必要です。もちろん、お金という有形資産も必要ですが、50代からは定年とそれ以降に向けて、自分自身の3つの無形資産を増やしていくことが大事になってくるのではないでしょうか。『ライフ・シフト2』も出ているので、気になる人はぜひ読んでみてくださいね。
生産性資産:仕事に直結する知識やスキルのこと
60歳以降も私たちは働き続けなくてはいけません。そこで、収入を得るのに必要なのはスキル・知識・人だと思います。50代以降も意識して高めていきましょう。
活力資産:心身健康であること、良好な人間関係のこと
長い人生を幸せに生きるためには、幸福感や充実感が必要です。心身健康であることや、友好な人間関係が必要です。コロナ禍で健康に対しての意識が高まった方も多いのではないでしょうか。
変身資産:変化に柔軟に向き合う姿勢のこと
AI化やデジタル化など時代は変化しています。変化に対応できるように自らを変化させていく必要があります。「50代だから...」と社会と壁を作ってしまうのではなく、新しいことを受け入れる姿勢でいることも大事だと思います。
自分自身が資産であるということを自覚して、この3つの無形資産を高めていくことで、自分自身の価値や生涯賃金を高めていくことにつながるんですね。
なので、今、運用するお金がないという方も、まだ打つ手があるので安心してください。ぜひご自身の無形資産を高めることを目指しましょう。
(ひろ子ママ)