なぜ高速道路料金は高額なのか? 元トヨタ副社長、「定額化」こそ経済活性のカギ!

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2009年、高速道路のETC割引がもたらした経済効果とは?

   もっとも、かつて一度だけ、高速道路が定額制になる社会実験が行われた。

   2009年に「土日だけ、ETCを搭載した乗用車に限る」という制限のもとに、上限1000円で走り放題の料金制度が実施された。

   この時、高速道路の通行量は約23億台から約27億台へと20%も増加。旅行消費額は年間8500億円も増えた。評者もこの時のことはよく覚えている。遠くの実家へ車でしばしば帰った。地方が少しだけ活性化したような気がした。

   本書のキモは、定額制料金はいますぐにでも実現可能だ、とする第3章だ。

   NEXCO3社の通行台数と運行料金収入から、1台当たりの通行料(実績)はたったの800円であることを明かしている。そこから、逆に「1台当たり800円しか使ってないなら、最初から800円乗り放題にできる」というのだ。

   そうすれば確実に利用者は増え、通行料収入は増える。出口での料金所は不要となり、渋滞は解消される。

   利用車両が増えても道路補修費を含めた維持管理費はたいして増えず、赤字を出すようなことはない、と試算している。さらには、「400円乗り放題」にするだけで、GDPは35兆円増えるという。

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