NHK大河「鎌倉殿の13人」経済波及効果300億円に暗雲? 2つの「予測不能」とは

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コロナの影響をゼロと試算した経済波及効果

   ただ、こうした努力にも誤算があった。オミクロン株の予想もしなかった感染大爆発である。報告書には経済波及効果の「前提条件」として、こう書かれている。

「大河ドラマの放送で期待される神奈川県の観光入込客の増加数を468.5万人(宿泊客が61.1万人、日帰り客が407.5万人)と想定した。(中略)コロナ禍の影響については、2022年における新型コロナウイルスの感染再拡大がないものと仮定しており、変異株のまん延等を受けた再度の緊急事態宣言の発出や、人々の外出自粛の強まりなどについては考慮していない」

   この報告書を作成したころの神奈川県の新規感染者数は、一桁の時もあったから無理はなかったようだ。

スタートダッシュにつまずいた「鎌倉殿の13人」(NHK公式サイトよりキャプチャー)
スタートダッシュにつまずいた「鎌倉殿の13人」(NHK公式サイトよりキャプチャー)

   もう1つの誤算として視聴率の低迷もあるかもしれない。1月11日に発表された初回の平均世帯視聴率は、報道によると、17.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。これは、前作「青天を衝け」の初回の20.0%を2.7ポイント、前々作の「麒麟がくる」の19.1%を1.8ポイント下回る。やはり、地味なキャラクターが影響しているのだろうか。

   「予測不能エンターテイメント大河!」というのが三谷幸喜氏のキャッチフレーズだったが、スタートダッシュはつまずいてしまったようだ。

(福田和郎)

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