テキストの情報量を増やし、事前配布するのがベスト!
一方で、オンライン講座の成功の8割は、準備にかかっているという。
そこで、研修開催の1~2週間前に、「オンライン講座ごっこ」をすることを勧めている。講師側は受講者のITリテラシーのバラツキなどを見られるし、受講側は通信環境などを確認できるからだ。
では、もしあなたがオンライン講師を任せられたら、どうすべきか――。まずは、テキストを棒読みすることだという。きちんと読み上げ、次に自分のコメントを付け加える。解説後は、受講者に感想や意見を求める。このステップの積み重ねで進める。
用意するテキストについても、一般的な「対面式」とは違いがある。
1 情報量を多くする。
2 事前配布する。
実際には、講師の台本を受講者に渡すくらいの感覚でいいそうだ。
テキストの情報量を多くしておくメリットは、時間調整に使えること(このあたりも、「対面式」との違いだろう)。また、事前配布するのは、受講者の通信インフラがさまざまなためだ。
これは万一、通信環境の問題で画像が止まったとしても、テキストがあれば、音声だけで講義を続けることができる。事前配布には抵抗があるかもしれないが、講座中に何が起きるかわからないオンライン講座では、進行を止めないことがなりより大切だ。
意外と盲点かもしれないのは、時間設定。これも重要だ。対面よりは時間を短くするほうがいい。学校の時間割と同じように、45~50分に1回、あるいは75~80分に1回くらい休憩を取ることを勧めている。
ほかにも、受講マナーのルール化も必要だ。天笠さんが実際に使っている「運営上のお願い」のスライドは以下の通りだ。抜粋しよう。
・飲み物は飲んで頂いて構いません、食べ物はお控え下さい
・ご発言、ご質問は名前を言ったあとにお話下さい
・講義を約10分~15分、感想質問5分~10分の繰り返しで講座は進めます
・休憩は60分~90分毎にとります、その際に質問、ご意見いただければ幸いです