重要な意思決定は「ソラ・アメ・カサ」
重要な意思決定を行うときは、「事実」「洞察」「打ち手」の3つが必要になります。この3つがセットされることで、適切な意思決定を行うことが可能になります。
松本さんは、
「事実をどう解釈し、洞察するかが『アメ』です。アメは日本語でやりとりすると省略されてしまうことが多いので、こちらからアメを伝え、認識のズレを確認するといいでしょう。アメは1つではないからです。事実をどう解釈したか、その仮説の数だけアメは生まれます」
と言います。
「相手が何を求めているかによって、それぞれ打ち手も変わります。品質・クオリティを重視しているのであれば『当社の製品は品質がよく壊れない。10年使うならランニングコストでメリットがある』。価格を重視しているなら『イニシャルは安く導人してもらい、メンテナンスコストで回収する』という打ち手になるでしょう」
さらに、「ソラ・アメ・カサ」は簡単に見につけることができます。上司に報告する際、頭の中で、「ソラを伝えたので、次はアメ。最後はカサ」と順番を守って話せば、すぐに身につきます。
今の時代に必要とされるのは、ピンチになったとき、どのように対処するかを瞬時にシミュレーションする能力です。対処方法を心得ていれば、状況を逆転させてチャンスが生まれるはずです。
(尾藤克之)