2022年、寅年の株式市場と外国為替市場がはじまった。
米国の景気回復を背景に、日米の金利差が拡大するとの観測が強まり、円安ドル高の傾向が強まっている。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大とともに、米国の経済指標の動向には要注意。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 日経平均株価、強含みでスタートか
日経平均株価予想レンジ:2万8400円~2万9500円
2021年12月30日(木) 終値 2万8791円71銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、上値を試す展開か。
前週の日経平均株価は、21年間では3年連続の上昇となったが、2万9000円台を回復できずに取引を終えた。年末年始で取引参加者が減少するなか、年内にポジションを閉じる動きが、相場の上値を重くした。
今週の日経平均株価は、いったんは上値を試す展開になりそうだ。年末年始の休場中に、米国市場の取引で日経平均先物が2万9100円台に上昇しており、年明けの東京市場も強い含みでのスタートとなりそう。
ただ、基本的には新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の動向に左右されるという構図に変化はなく、引き続き、注意が必要。米国の経済指標の発表が相次ぐことから注目だ。
東京外国為替市場 年初はドル買い優勢でスタート
ドル・円予想レンジ:1ドル=114円50銭~115円80銭
2021年12月31日(金)終値 115円08銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドル強含みの展開か。
前週のドル円相場は、ドルが強含みもみ合いとなった。クリスマス休暇、年末年始休暇入りし、市場参加者が減少するなか、米国の経済指標が市場予想を上回ったことでドル買い・円売りが優勢となり、ドルは1ドル=115円台前半に上昇した。
今週のドル円相場は、ドルが強含みの展開となりそうだ。年末の米国の経済指標が市場予想を上回ったことで、市場では米国の景気回復を背景に日米の金利差が拡大するとの観測が強まっており、リスク選考のドル買いが優勢となっている。今週は米国の経済指標発表が相次ぐため、結果次第では、ドルが一段高となる可能性がある。
経済指標は、国内では4日に大発会などが予定されている。
海外では、4日に米国の12月のISM製造業景況感指数、中国の12月の財新製造業PMI、5日に米国の12月のADP雇用統計、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨(12月14~15日開催分)、6日に米国の11月の貿易収支と12月のISM非製造業景況感指数、7日に米国の12月の雇用統計などが予定されている。
(鷲尾香一)