HIS「GoTo給付金」を不正受給、澤田社長の「むかつきます」に反省の色なし!?

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社員の氏名・住所を勝手に使って予約していた

   GoToトラベル事業は、コロナ禍で打撃を受けた観光業界を支援するため、1人1泊2万円を上限に旅行費用を国が補助する仕組み。2020年7~12月に実施され、旅行代金の割引や地域クーポン券として約5400億円分が使われたという。

   今回のような不正受給が、これ以外にもあるのか、あれば、どれだけの規模なのかといった実態解明は、今後の観光庁の調査を待つことになる。

   今回の問題発覚の発端はTBS「ニュース23」の「調査報道23時」のスクープだった。2021年11月16日、身に覚えのない「行ったこともないないホテルに夫婦で69連泊」の確認を求める照会がGoTo事務局から来たという視聴者の情報を報じた。

   ホテルは「夫婦名の宿泊記録がある」と回答。「都内のある会社」が社員のテレワークのための団体予約に「誤って夫婦名で予約」したという説明だったとし、この時点では個人情報の流出・流用を問題視する報道だった。

   その後、TBSは取材を進め、12月9日放送で、今回の事案がミキ・ツーリストなどによる組織的もので、元社員の証言、壇原徹典社長(当時)への直撃取材。社員の氏名・住所を勝手に使って予約したことを謝罪する社内メールなどを報じ、ほぼ問題の構図を描き出した。

   HISが調査委員会を設置したのが12月8日。その発表は9日で、TBS報道に迫られて動いたことが推察できる。

   HISの対応は、その後もお粗末だった。12月24日の調査結果の発表会見で、澤田氏は「子会社の管理不行き届きというところは申し訳ない。ガバナンスについては甘かったと思っている。もう一度見直していきたい」と頭を下げ、ミキ・ツーリストの檀原社長を解任とし、JHTについてはジェイハットが主導し故意はなかったとしてJHTの吴煜康社長を取締役に降格するとした。

   一方、自身やHIS本体は「一切不正に関与していない」と強調し、一切の処分をしなかった。

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