「クラウド移行」の風潮は逆風?
第2四半期で失速した理由について、SMBC日興証券は決算発表後のリポートで
「市場のクラウドシフトがネガティブな影響を与えている印象」
と指摘した。
つまり、その大事なクラウド移行の風潮自体が逆風になっているというのだ。
なぜなら、
「世界のクラウド関連市場でのオラクルのシェアは5%未満と考えられ、日本でのシェアはもっと低く、また低下している印象」
「オラクルのデータベースは基本的にオンプレミス(自社所有)で使われ、クラウドのインフラにオラクルのリレーショナルデータベースが使われることは少ない」
として、クラウドシフトについていけていないとの見方をしている。
日本オラクルとしては反論もあろうが、株式市場ではそのように観察され、株価にも反映されているということだ。
とはいえ、日本企業の多くが依然としてDX投資に積極的だ。そうした需要を的確に取り込むことで業績を改善させれば、株価も反転する可能性がある。(ジャーナリスト 済田経夫)