FRBは利上げ3か月前倒し 世界から取り残される? 日銀、円安とインフレ圧力で厳しい舵取り

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英国も電撃利上げ! ポンド安避ける

英国、「ポンド安を避けたい」と利上げに踏み切る(写真はイメージ)
英国、「ポンド安を避けたい」と利上げに踏み切る(写真はイメージ)

   基軸通貨国である米国のFRBの政策は、世界経済にも大きな影響を及ぼす。金利が上がることは景気にはマイナスで、特に米国の金利が上がっていくと、お金は基本的に金利の高い国に向かうので、外国為替市場ではドルが買われ、ドル高の方向に作用する。コロナ禍の影響は国によりバラバラで、経済回復のペースも一様ではないなか、米国の政策変更に、いかに対応するかが各国の経済・金融政策の課題になる。

   欧州は新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の拡大を含め、経済活動へのコロナ禍の影響が懸念されていている。ユーロ圏の金融政策を担う欧州中央銀行(ECB)は米国と同様に欧州版「テーパリング」を進めていて、月に700億ユーロ(8.9兆円)前後の金融資産を購入しているのを、予定どおり2022年3月末で終了すると表明している(一定の激変還和措置を実施)。

   ただ、米国より景気回復ペースが全体に遅れていることもあって、利上げはまだ先との見方もある。

   とはいえ、米国との金利差が広がり、ドル高・ユーロ安が進めば輸入物価の上昇によるインフレの加速が懸念される。ただでさえ天然ガスの高騰などでユーロ圏の11月のCPI(消費者物価指数)は1997年以降で最大の前年比4.9%上昇しており、インフレの進展によっては金融引き締めの前倒しを迫られる可能性も指摘される。それが景気回復に水を差す恐れもある。

   英国の中央銀行、イングランド銀行は12月16日、電撃的に利上げに踏み切ったが、FRBの決定を受け、英ポンド安を避けたいのが最大の狙いとされる。

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