きょうは、大手企業におつとめの50代のKさんがいらっしゃっています。
「先日、ネットで日本の総人口減少についての記事を読みました。5年前より94万人余り人口が減少していると報道されていますが、実際の内訳として5年間で日本人は178万人減、外国人は84万人増、その差引で94万人減少と報道されているとのことでした。このペースだと、私が生きているうちに人口1億人を割り込んでしまいます。 人口減少に伴う労働力の確保に、『外国人の受け入れ』が解決策としてよく議論にのぼっていますよね。コロナ禍で、今はそれも滞っていますが、だからといって外国人労働者がどんどん増えて、職場に入り込んでくるような雰囲気もあまりないような気がします。
人口減は日本にとって、かなりマズイことなんじゃないかなと思いますし、これからどうやって過ごしていくか。私たちシニア層も考えないといけませんね」
さまざまなバイアスをなくしていくこと
日本人は人口減少に対して、どこか他人事で、本気で危機意識を持っている方は少ないのではないでしょうか。「危機感がない平和な状態」は幸せなことですが、「何とかなる」ではこの先何とかならなくなってきます。
参考リンク:「日本人は急速な人口減の深刻さをわかっていない 今後10年で1100万人減の現実にどう対処するか」(東洋経済ONLINE 2021年12月12日付)
これから毎年、鳥取県一つ分に当たる人口減少が続くのだそうです。私は鳥取県出身なので、毎年まるまる鳥取県分の人口が減っていくことをイメージすると怖いなっ、と思います。「人口が減っていくのに、借金はどんどん増えていく」。Kさんも今のままじゃ逃げ切れなくなってきました。この先の日本のためにはシニア層の意識も変えていかなくてはいけません。
人口減少の対策として、よく「外国人の受け入れ」が議題にのぼっていますよね。「日本は知らぬ間に、移民大国になった」とか、言われているようにもなりました。 しかし、日本人は外国人に対して苦手意識が強いので、スムーズに進むかどうかはわかりません。私自身も英語に対して苦手意識がありますし、外国人と一緒に仕事をしたこともありますが、日常的なことではないので慣れてはいません。
日本人の中には外国人に対する「恐怖心」もあると思います。私も引っ越しの際に「外国人ばかりが住んでいるマンション」だと知ったら、入居しないと思います。これまでそんな環境に住んだことがないことから、無意識に外国人に対しての「バイアス」(偏見)が働いてしまうんですね。それは、「バイアスをなくそう」と思うだけでは、なくならないと思います。