「先日上司との会話の中で後輩(アラサー男性)に対してお母さんのように接して欲しいと言われました」
突然上司から頼まれたアラフォーの独身女性。
「職場で母親になれなんて!」。驚きのあまり反論できなかったようだ。後輩も30歳前後のオトナの男性だ。失礼ではないのか。この悩みを訴える投稿に賛否大激論が起こっている。
「上司の発言は完全なセクハラ。すぐ総務に訴えよう!」
「いや、あなたの後輩への対応がキツイから優しくしろという意味では」
どちらが正しいのか、専門家に聞いた。
後輩を呼ぶときは「ぼく」と呼んであげましょう
話題になっているのは女性向けのサイト「発言小町」(2021年12月13日付)に載った「職場にお母さんはいません」というタイトルの投稿だ。
かいつまんで紹介すると、こんな内容だ。
「アラフォー独身の事務職です。先日上司との会話の中で後輩(アラサー男性)に対してお母さんのように接して欲しいと言われました。日頃から後輩へフォローやアドバイスはしており、私も後輩には助けてもらっています。
それが突然、そう言われて驚いています。私の年齢から『母親のような気持ちで気にかけて欲しい』という意味だと理解しましたが、正直、独身の自分に10歳ほどしか離れていない男性に『母親のように』と言われても違和感しかありません」
だいいち、「十分大人」の男性である同僚に対しても失礼ではないか、と思うのだ。しかも、自分は管理職ではないし、彼も部下ではない。そしてこう続ける。
「相手を気にかけることなら、立場に関係なく『先輩として』だけで十分だと思います。(上司に)悪気がないのは分かりますし、私の心が狭いのかもしれませんが、まさか職場で『お母さん』が出てくるとは思わず、女性の役割は母親だと言われたような気分でした」
投稿者は、驚きのあまり何も言えなかったが、後輩男性はあくまで「同僚」であって、自分は「お母さん」にはなれないと強調するのだった。
この投稿について一番多かった意見は「上司の発言は一発アウトのセクハラ。総務に訴えるべきだ」という批判だった。
「どうして男性は、女性に『母親』を求めるのでしょうね。『母親のように』って、赤の他人に無償の愛を求められている感じがして、私はスゴク嫌な気持ちになります」
「私がそんなこと言われたら、『え? 無理です。ここは保育園じゃないですよね。これ以上言うなら人事に相談しますよ』で終了です」
「昔は平気で『女房役』なんて言っていましたよ。『営業事務は営業の女房役』みたいに。今なら完全アウト。その延長で『お母さん』と言っちゃったのでしょう」
「それは大変ですね。ただ、同僚を呼ぶときは『ぼく』と呼んであげましょう。ぼく、これをしておいてね。ぼく、この間の資料は準備できているの? 3回ぐらい言ったら『やめて欲しい』と言われるでしょう」