医療業界のDX化で見えた「これからの薬局」の姿 アフターコロナ時代をイントロン 増子治樹社長が語る

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これからの薬剤師に必要なのはコミュニケーション力

――これからの調剤薬局に求められる人材像とは、どのようなものでしょうか。

増子社長「調剤薬局に求められる人材像も変わります。これからは、新しいシステムなどもどんどん使用していかないと大きく変化した薬剤師及び薬局を取り巻く環境に対応できません。そのためにも、ITリテラシーの高い人、新しいものへの抵抗感がない人、行動できる人が求められます。そして、これからの薬剤師はなによりもコミュニケーション能力が求められるのではないでしょうか。経営ビジョンにある『選ばれる薬局』も、基本的には患者さま、地域、薬剤師、社員、医師、取引業者のステークホルダーとの立ち位置を考えた『人との繋がり』だと思っています。ビジネスは外向けのことですが、やはり社内の人から始まって、外部の周辺の人へ繋がっていく。『人の繋がりのための環境づくり』。会社が大事にしなければいけないのは、そこだけじゃないかな。やはり、人材が一番の大きなカギですね」
増子社長は「調剤薬局に求められる人材像は変わっていきます」と話す。
増子社長は「調剤薬局に求められる人材像は変わっていきます」と話す。

――イントロンの強みは、どこにありますか。

増子社長「国の通達や改正薬機法への対応は業界においても、上場会社の決算報告を見ると、トピックスでしっかり報告されています。その中で、私たちの一番いいところは、店舗数が40店舗ほどですので、教育と会社の考えがスムーズに現場に伝わるところだと思います。フットワークの軽さは、スピードにつながります。大手薬局チェーンでは、意思の伝達に時間がかかったり、M&Aなどにより異なる企業文化が加わったりすることで、会社の意思統一に困難さが増してしまうことが考えられます。業界の潮流や国の動向や情報を、協会などを通じて入手しながら、何をすべきかを見極めていきます。
調剤薬局に求められているものは、どんどん増えていきます。業務量も加速的に上がっていくはずです。その中で、システムなどをいかに使ってこなしていくかが大事になると思います。近い将来、調剤薬局はシステムで繋がって、それを利用したセルフメディケーションや調剤薬局のオンライン化が加速して、どんどん便利になります。その一方、高齢者に対しては、個人情報の保護やコロナ禍の感染の危険がないような動線の確保、コミュニケーションの場の創出などの地域密着が進んでいくと考えています。これらを全店舗で統一したシステムで、同じ考えで運営していくのです。
どの店舗でも、同じ品質、同じサービスを提供していくことが、会社の成長につながっていくと思います」

(聞き手 牛田肇)

プロフィール
増子 治樹(ますこ・はるき)
イントロン株式会社 代表取締役社長
1979年生まれ。大学卒業後2003年にイントロン入社。2019年から現職。IT事業本部長を兼務し、社内のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を先頭に立ち推進。趣味はキャンプ。

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