社長が選ぶ「今年の社長ランキング」 豊田章男氏、孫正義氏に続く「地方発ジャパニーズ・ドリーム」の二人とは?

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現場作業服を女子のオシャレ着に変えたワークマン

ワークマンの小濱英之社長(公式サイトより)
ワークマンの小濱英之社長(公式サイトより)

   一方のワークマンは、群馬県伊勢崎市に本拠を置く、その名のとおり、工場・土木・建築現場で働くブルーカラー向け作業服と関連用品の専門店だ。現場向け作業服の専門店としては日本最大の売上高を誇り、コストパフォーマンスの高さから「作業服のユニクロ」といわれることもある。

   その高機能で安い作業服や安全靴などがSNSで広がり、登山などのアウトドア用品として活用されたり、オートバイ愛好家に使われたりした。また、厨房用に開発された極めて滑りにくい靴が、安全性に注目した妊婦に売れてニュースになったりもした。

   こうした作業服のブレークに目を付けた小濱英之氏は、2010年代半ばにアウトドアやスポーツでも使えるプライベートブランド商品の開発を始めた。そして現在、一般顧客を対象とした「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」や、オシャレな「#ワークマン女子」などの新業態店をオープン。47都道府県すべてに約880店舗を拡大するほどになっている。

   小濱英之氏には、こんな称賛の声が相次いでいる。

「実用性と機能性にこだわった商品開発をされているが、レディース向けのきれいで使い勝手の良いデザインがあり、店舗数を増やしている」(69歳女性、その他、長野県)
「社員の育成、待遇などで成長を加速させている」(56歳男性、サービス業、東京都)
「コロナ禍でも積極出店、低価格で高品質を維持しているところが素晴らしい」(55歳男性、運輸業、長崎県)

   この二人について、産業能率大学総合研究所の担当者はこう語っている。

「大山さんは盛んにメディアに出られて、経営者としての生きざままで語り、ものすごい勢いで話題になっています。地方のハンディをものともしないところが全国の社長サンの心に響いたと思います。
小濱さんは作業服のイメージを変えた発想が素晴らしい。特にワークマン女子は作業服をオシャレ着にしてしまった。お二人とも地方から全国に進出したジャパニーズ・ドリームを体現されている。豊田さん、孫さんと違って、もっと身近な手が届きそうな星になっています」

   なお、調査は従業員数が6人以上の企業経営者を対象に「今年の最優秀経営者は誰か?」と、その理由を聞いた。12月3~6日に実施。有効回答558人を得た。

(福田和郎)

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